こんにちワンコ。（つっ、つまらね～!!）

最近ね、知り合いの事務所によくおじゃましてるんですよ。暇な時に行ってお茶くみしてる（笑）。

もちろんアダルトのプロダクションなので所属のモデルさんも出入りしてるし、これから業界に入るかも知れない女の子が不安げな顔をして応接室で待ってたりする。

面接をしてる子の話を盗み聞き（趣味悪いぞ！）してると、

「他のプロダクションに所属してたことがあります」

って子、多いんだよね。

「どうして辞めたの?」

当然面接者は聞くわけだ。

「う～ん、仕事入れてくれないし、自分のことちゃんと売ってくれてるのかわかんないし、仕事が入んないってことは(そのプロダクションに)仕事がないってことでしょ」

なるほどね。

大きな勘違いなわけだ。

そういう子ってさ、プロダクションを転々として結局得るものもないまま業界を離れてく。そしてこう言うんだ。

「あの事務所だめだよ。仕事ないもん」

それじゃ聞くけどさ、仕事がないのにどうしてプロダクションとして成り立ってるわけ？

彼女はきっとこうも愚痴るんだ。

「あたしには仕事入れてくれない。他の子ばっかりひいきして」

どうしてひいきされちゃったんだろうね?

自分主観にしか考えられないんだね。自分の物差しでしか物事を見られない。かわいそうに、って思っちゃう。プロダクションは自分のために動いてくれてるって考えてるのかな?　もちろん女の子のために時間とお金を使ってるよ。例えば整形させて、エステに通わせて、宣材作って配って。だけどそれはその子のためだけじゃない。プロダクションとしての業務、その子を売ることでお金を得るため。女の子を売らないプロダクションなんてあるわけないじゃん。売らなきゃお金にならないんだから。自分たちも苦しいし、女の子だって所属してる意味がない。

プロダクションが女の子に費やした時間と労力に対して、女の子はプロダクションに何をしてるんだろう？　お金を落としてる？　お金を得る目的は共通意識。それはしてあげたことにはならないよね。

結局さ、な～んにもしてないんだよ。自分が仕事をしてお金をもらうだけ。そ、自分のためだけ。プロダクションの影なる努力なんてこれっぽっちも知っちゃいない。台風の中その子の宣材を届けてることも、夜遅くまで打ち合わせしてることも、ギャラを引き上げるための駆け引きも。

「それは女の子に仕事をさせてお金をもらうためでしょ」

そうだよ。じゃ、女の子は仕事を入れてもらうための労力を費やしたのかって。多分な～んにもしてないんじゃない？　事務所を転々として文句ばっかり言ってる子にかぎって、自分中心にしか考えてない。プロダクションが「we（私たち)」なのに女の子が「I（私）」じゃうまくいくわけないよね。当たり前のこと。

じゃ、私たちは何をしたらいいのか？　全然難しいことじゃないの。私たちがお互いに一番気持ちよく仕事が出来る状況を作り出すだけの話。単純に「I」を「we」に変えたらいいだけ。

事務所に行った時、現場に入った時、元気良く挨拶してごらん。文句を言うんじゃなくて、楽しい話をしてごらん。時間に遅れないよう、5分前に着いてみたら。お財布に余裕があったら差し入れの一つでもしてみたら。

自分がプロダクション側の人間だったら、と考えてみる。その考えに基づいて動いてく。プロダクションは女の子が気持ちよく働いてもらえるよう、常に考えてる。だったらプロダクションが気持ちよく売ってくれる女の子になる。それが「we」になるということ。

形どうあれ自分が決めてそのプロダクションを選んだ。それなら自分もプロダクションに選んでもらえる人間にならなくちゃ。それが「we」になるということ。

現役を離れてみて、プロダクション業務がどんなものかわかってきたからこう思うんだ。私自身「I」だった時期があるからこそ、「we」になる大切さを断言できる。

もちろん、どんなに「we」の努力をしてもうまくいかないこともあるよ。それはプロダクションがど～しよ～もない悪徳プロダクションだったり、・・・言いにくいけど、女の子が売りたくても売れない素材だったり（苦笑）。

自分が折れるみたいでヤダ！ って思う人もいるだろうけど、騙されたと思って一度試してみたらどうかな。巡り巡って自分のもとへ「HAPPY♪」として帰ってくるから。それはお金？　人間関係？　それぞれのHAPPY♪

せっかく入った世界だもの。HAPPYにならなきゃ、ね?

2004.7.13up