松沢呉一のカシコイおもてなし｜第２０回（前編）|風俗求人てぃんくる

●どっちがわがまま？男と女
「男の方がわがまま」「女の方がわがまま」という相反するふたつの意見があるわけですが、どっちも正しくて、わがままさの出方が違うわけです。

男性は相手のことより自分がよければいいのですから、ストレートにわがままと言えます。
女性は自分の評価のために男性を利用しているという意味でわがままです。
どっちも最後は自分がすべて。
わがまま同士のばかし合い。

その違いがさまざまなところに出ます。

男性の「モテたい」と女性の「モテたい」は重なりつつも、ちょっと中身が違います。
男性の「モテたい」は「自分が魅力的と思える女といっぱいセックスがしたい」という意味合いが強く、女性の「モテたい」は「いい男にいっぱい言い寄られたい」という意味合いが強い。

男性はセックスしたいと思わない相手に言い寄られても、あんまり嬉しくないと感じるのが多い。
人によっては「うぜえ」とさえ思う。
好きなタイプに言い寄られて初めてモテた実感があるわけです。

対して、女性はセックスをしたいかどうかと無関係に言い寄られれば嬉しい。
その言い寄られ方も、情熱的であればあるほどいい。

もともと好きなタイプじゃなくても、自分をより高く評価してくれる相手を好きになったりもします。
男性は「しつこくされたから好きになる」ってまずなくて、ここが決定的に違う。

「モテる男はいよいよモテる」という法則があって、遊び人は女にモテます。
多数の女性を相手にしてきた男性に選ばれることが嬉しいからです。
これも自己評価につながる。

この自己評価を数でこなす女性たちはヤリマンになります。
前に軽く書いたように、今年の初頭、私は「ヤリマンの分類」という作業に没頭していまして、ある種のヤリマンは、自分が男に言い寄られている状態に幸せを感じます。
その幸せな状態で、セックスもします。
単に気が弱いのもいましょうが、「言い寄られると断れない」というタイプはたいていこれです。
その瞬間気分がいいわけです。

こういうタイプは、そのことを人に言うことで、自分の魅力を第三者に認めさせようとしますので、口が軽いです。

こういう女性を男性は敬遠するのですが、そうとわかっていても、自己評価の誇示として言いたがるんですよね。