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お金に仕事に恋愛問題、そんな日常のトラブルを解決する法律のなるほど。後藤弁護士がズバリ解決!
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近所のホームセンターで特売がありました。自宅に入っていたチラシに「2万円以上買った人に豪華グッズプレゼント」と書いてあったので、思わずそれほど欲しくなかったものまで買ってしまいました。レジで会計をしたあと、サービスカウンターでレシートを出し、グッズをもらいました。家に帰って箱を開けてみると、中身は欲しかったMP3プレイヤー。やった! と思ってすぐに使ってみたら、何と壊れてる……。すぐに店に行き、事情を話して取り換えてもらおうと思ったら、交換を断られました。こんなのってあり?
- (22歳/ムダづかい女さん)
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- ホームセンターで、一定金額以上買い物をすると豪華グッズをもらえる特売があった
- 特売でもらったグッズが壊れていた
- 店に交換を頼んだが、断られた
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ホームセンターの景品は、法律的には「贈与」であると考えられます。贈与には、「無条件にこれをあげます」という通常の贈与と、「○○をしたらこれをあげます」のような、負担付き贈与の2種類があります。
通常の贈与の場合、贈与物に欠陥があっても、贈った側がそれを知らなかったのなら責任はありません。ただし、贈与者がその欠陥を知りながら告げなかったときは責任を負います(民法第551条1項)。
これに対して負担付き贈与の場合、贈った側は相手の負担に応じて、その品物を売ったのと同じ責任を負わなければなりません(民法第553条、551条2項)。
店側が、景品をあげるのは「2万円以上購入したお客さん」としたということは、負担付き贈与と考えることができます。MP3プレイヤーは2万円以上購入するという負担に見合っていると解されますから、欠陥があった場合は交換に応じるべきでしょう。
もちろん、店側がMP3プレイヤーが欠陥品であることを知っていたとすれば、欠陥のない物と交換する義務が出てきます。
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- 裁判官を15年間務め、1989年より民事専門の弁護士に転身。帝京大学にて法学・労働法の講師を担当するなど、若い女性の「法的トラブル」相談者として活躍中。ペットは猫派。
イラスト/つぼいひろき