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てなわけで、親にはバレちゃったんですが、まぁ、僕は男ということもあって、怒られるということはありませんでした。でも「子供のこともちゃんと考えなさいよ」とは、言われましたね。そう、僕は妻子持ちなもんで、そっちの関係への「バレ」ってのも怖い。妻の親にも正直に話そうかと思ったこともあったんですが、妻に「やめて。うちのお父さん、心臓弱いの」なんて言われて止めました。うちの親はまだシャレがわかる方だから、いいけれど、向こうはかなりマジメだから、もしバレたら結構ヤバイ。あと、やっぱり子供関係は気になりますよねぇ。将来、イジメられる原因になったらどうしようとか。色々考えちゃうわけですよ。 |
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だったら、せめて顔出しの仕事は止めるとかすればいいんですが、根が出たがりなもんで、つい出ちゃうんですよね。目立ちたいけど、バレたくない。顔出しできた方が仕事の幅の広がるしなぁ…って、風俗の子やAVの子とまるっきり同じなわけですね。もちろん男だという面ではリスクは少ないとは思いますが。
女の子たちをコッチの世界に招き入れる時に、「絶対バレないから大丈夫だよ」なんてことを、よく言います。AVなら「AVなんかいっぱい出てるんだから、よっぽど運が悪くなくちゃバレないよ」とか、風俗なら「風俗誌なんて、よっぽどのマニアじゃなくちゃ見ないんだから顔出ししてもバレっこないよ」など…。でも100%バレないなんてことは、あり得ないわけです。親本人がAVや風俗誌を見なくたって、僕のように親切な人が報告してくれるなんてことだってあるわけです。
それは運次第。百本以上出演している人気AVモデルが、親バレどころか友達にもまったくバレていないなんてこともありますし、たった1本、それもかなりマイナーなビデオに出演しただけでもバレてしまうことだってあるのです。ホント、運まかせとしか言いようがないんですね。 |
ただ、見ているとみんな段々、マヒして来ますよね。風俗の子で言えば、最初は顔を隠してじゃないと雑誌には出ないといってた子が、しばらくすると風俗誌に顔出しで登場し、やがてコンビニ売りの男性誌にも出始め、そのうち一般週刊誌やTVにまで、とエスカレートしていくんです。ここまで出てもバレなかったから、もっと露出してもバレないだろう、と思っちゃうもんなんです、人間って。「クイズ・ミリオネア」みたいなもんですね。うまくクリアできちゃうと、なかなかもう降りるとは言えない。そして失敗するまで、続けちゃうんです。
そして失敗=バレてしまっても、そこで辞めずに続けちゃう子が多いのも、この世界の特徴ですね。親や彼氏にバレても、もう辞めたといっておいて、また再開しちゃう。一度バレてるのに、もうバレないだろうだなんて思っちゃう。
僕も、まさしくそんな感じですよ。こうやって偉そうなこと言ってても、おんなじ。ま、バレないよな、と自分に思い込ませて、こういう仕事を続けてるわけです。 そして、妻の実家から電話があると、その度にビクビクしてたりして…(笑)。 |
安田理央(やすだ・りお) 1967年生まれ 埼玉県出身 美学校考現学研究室卒業。雑誌編集プロダクション勤務、コピーライター業を経て1994年よりアダルト系フリーライターに。得意なジャンルは、風俗、AV、デジタルエロ、マンガなど。現在、『デラべっぴん』(英知出版)、『BUZZ』(ロッキングオン)をはじめ多数の雑誌でコラムを連載中。著書に『OPEN&PEACE 風俗嬢ヴァイブス』(メディアックス)など。またAV監督、デジタルカメラマン、バンドのボーカリストなどとしての顔もアリ。妻子もアリ。 http://www.lares.dti.ne.jp/~rio/index.html |
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撮影/安田理央 |