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でも、その一方で、女の子があまりに軽い気持ちでこちらの世界に入ってくることで、心配もしてしまいます。こういうお仕事というのは、リスクもあるんだと。自己責任の世界なんだと、わかっていない子が多いんですよ。例えば、流されっぱなしの子。 つまり、「イヤ」と言えなくて、どんどん大変な事態に追い込まれていく子が多いんです。まずは、スカウトされて、「イヤ」と言えずにAVデビュー。現場でも「イヤ」と言えず、NGのはずのゴム無し本番をさせられちゃったり、ハードプレイをさせられちゃったり…。 はっきり言って僕ら制作者側は、いつだって女の子に「約束以上のこと」を期待しているのです。女の子にそこまでやらせた、というのがイイ仕事になる世界ですから。女の子を調子にノセることだって、仕事のスキルのうちです。口八丁手八丁ってヤツですね。 |
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前に、そこそこ人気のあるAVギャルにインタビューしたんですが、彼女、ロリキャラで売り出したはずなのに、最近はスカトロプレイまでやっちゃってるんです。よくやったねぇ、と聞くと…。 「あれはねぇ、本当はやりたくなかったんだけど、手違いでやることになって。そこのメーカーのスタッフが好きだったから断れなくて…。出すだけじゃなくて、いろんなもの詰め込まれたりして、人間扱いされてませんでしたね(笑)。まぁ、向こうも仕事だからしょうがないけど。スタッフが好きだからといって、何でも引き受けるもんじゃないな、嫌な時は嫌って言わなくちゃいけないなって気づきました」 そりゃ、気づくの遅すぎ! イヤなことは、イヤだと、はっきり言わないと、いけませんよ。本人が断らなければ、どんどんエスカレートされてしまうのが、この業界なのです。もちろん、事前の話でOKだったことを、現場でイヤと言われると大変困ってしまうんですけどね(笑)。 そしてイヤと言えずに、押し切られちゃったとしたら、それはもう自分の責任なんです。イヤだと言っても無理矢理にヒドイことをさせるヤクザみたいな現場というのは、今はありませんから(…はずですが)。
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これ、風俗なんかでも同じですね。AFプレイはNGのはずが、店長に頼み込まれて仕方なくやることに、とか、「いいじゃん、いいじゃん。先っぽだけ」とお客さんに言われて、つい本番しちゃったり、とか。そりゃあ言ってくる方が悪いんだけど、押し切られちゃったら、やっぱり自分の責任なんです。後になってからグチをいってもダメよ。 こういう業界って、何でも「ま、いいかぁ」と割り切ってしまうくらいのラフな気持ちでいた方がやっていきやすいもんですが(何でも深く考え込んじゃうタイプだと、いちいち落ち込んじゃいますからね)、あんまりそればっかりだと、とんでもないところにまで流されていくハメになりますよ。 自分の身は自分で守らなくちゃ、というのがこういう業界で生きていく基本姿勢なのであります。
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てなことを言っておりますが、僕だって自分が監督する撮影なんかだと、ダメもとでいろいろ頼んだりするわけですよ。本番NGっていってたけど、ちょっとだけでもダメ? とか聞いてみたり、思い切り感じさせちゃえば、なりゆきで行けるかも、とか考えてたり。 ね、誰も信用しちゃいけないってことですよ。特に親身になって優しそうなことを言う人にはご用心(笑)。 |
安田理央(やすだ・りお) 1967年生まれ 埼玉県出身 美学校考現学研究室卒業。雑誌編集プロダクション勤務、コピーライター業を経て1994年よりアダルト系フリーライターに。得意なジャンルは、風俗、AV、デジタルエロ、マンガなど。現在、『デラべっぴん』(英知出版)、『BUZZ』(ロッキングオン)をはじめ多数の雑誌でコラムを連載中。著書に『OPEN&PEACE 風俗嬢ヴァイブス』(メディアックス)など。またAV監督、デジタルカメラマン、バンドのボーカリストなどとしての顔もアリ。妻子もアリ。 http://www.lares.dti.ne.jp/~rio/index.html |
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撮影/安田理央 |