このお仕事を始める前はＯＬをしていたんです。日々の生活にマンネリを感じていたときに、友人から風俗のお仕事のお誘いがあったんですよ。正直に言って、偏見というか抵抗はありました。でも、友人の話をよく聞いてるうちに楽しそうな世界だな……と思い始めて、面接を受けることにしたんです。
　この「性龍門」を選んだのは、面接を担当してくれた方が、とても優しくフレンドリーで堅い感じがなかったのと、お給料がよかったことが魅力的だったからです。このお店なら頑張っていける！と思い、入店を決めました。
　初仕事は、とても緊張しましたよ。いきなり120分のロングコースだったんですけど、私って会話があまり得意ではないんです（笑）。どうやって盛り上げればいいのか、考えていたらプレイのことを忘れてしまったり。１、２、３……となる段取りが、いきなり１、２、飛んで６みたいな！　でも、お客様が優しい方だったので、私の緊張をほぐしてくれたり、逆に気をつかってもらってしまいました。
　うちのお店は、基本プレイの種類が多いので、最初のころは、プレイ内容を把握するのが大変でしたね。あと、何があったかな？みたいな。完全に覚えるまで多少の時間がかかりました。いまは余裕も出てきて、お客様との会話を楽しんでますよ。
　このお仕事の難しい部分は、お客様は女のコにお客様なりのイメージをつくって会いにきてくれる方が多いので、その想像している女性像とのギャップを埋めることですね。せっかくいいイメージを持ってくれているのに、壊してしまったら悪いじゃないですか。だから、いつもお客様の好みの女性になることを心掛けています。生意気な言い方かもしれないですけど、女優のように演じることも必要になってくるかもしれません。
　うちのお店だけでなく、風俗に抵抗を感じている女のコも多いと思いますけど、いろんな世界の人と出会うことができて、たくさんのお話を聞くこともでき、社会勉強になるお仕事だなと。いまは、ＯＬ時代よりも有意義な時間を過ごせていると感じています。