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- 第46回 ちはるさん(22)
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名前:ちはる
生年月日:1985年10月5日
年齢:22歳
星座:天秤座
血液型:O型
趣味:フルート演奏
お仕事歴:3年
出勤:4日/週
月収:80万/月
所属店舗:秋葉原メルローズ
http://melrose.in/
「女のコのサポート力に自信あり! 貴女を全力で支えます。かわいらしいメイドコスチュームを着てみませんか? 体験入店歓迎します」
仕事を始めたきっかけは詐欺にあっちゃって……
- ●風俗業界に入ったきっかけは?
- 「かなりリアルな話なんですけど……いいですか?」
- ●うん、いいよ?
- 「カード名義の詐欺にあっちゃって……。ブラックリストに載っちゃってお金が借りられない人の為に私がお金を借りて、こちらに送金してください。借りたお金のうち2割はあなたのものです。全額こちらで返済しますので、あなたは借りてくれるだけでいいんですよって。例えば50万円借りたら、そのうち10万円は私のもので、残りの40万はその会社に送金するシステムだったんです」
- ●そのままの話ならちはるさんの借金にはならないでしょう?
- 「信じた私がいけなかったんですけど、借りたお金を返してくれなかったんですよ。それで借金を作ってしまって」
- ●どうしてそんなことになっちゃったの?
- 「前の会社を辞めて、次の仕事を探していたときにたまたま見つけたんです。『正社員、事務職、月収20万前後。詳しいことはお問い合わせ下さい』と書いてあったので電話したんです。事務職で20万円なら十分じゃないですか。で、電話口で実はね……って話をされて」
- ●やります、ってなったときに契約書は交わさなかったの?
- 「そのあとも電話のやりとりだけだったんです。今思えばなんてバカなことをしたのかなって。私も19歳だったし、当時携帯番号で自宅がわかるっていう都市伝説? を信じてたんですよね。やらないとお家におしかけられたりしちゃうかもしれないって」
- ●誰かに相談できなかったの?
- 「できませんでしたね……。そういう事態になって借金作っちゃってからようやく話すことができたんです」
- ●なるほど。その借金を返すための風俗だったのね。
- 「本当に切羽詰まっていたし、昼の仕事で返そうと思えばできたんです。けどすごく時間かかりますよね? だったら今頑張って一日でも早く返しちゃおうと思って。好きで始めたわけではないので、もちろん親や友達には言えませんでした。正直後ろめたさもあったし。この3年は必死でしたね。稼いだお金は全部返済に持っていかれちゃったので。でもね、ようやくあと2ヵ月あれば完済出来る! ところまできたんです。だから今はとても気が楽になりました」
秋葉原の客層は意外に……
- ●頑張ったね! ところで。秋葉原という土地柄、客層は……
- 「オタクさんですか? 普通のお客様もオタクのお客様もいらっしゃいますよ。オタクさんはお会いした瞬間にわかります」
- ●やっぱりDVDとかフィギュアとか?
- 「山ほど抱えてひとしきりアキバを回ってからいらっしゃるお客さんもかなり。なので皆さん大抵大きな紙袋を抱えて(笑)」
- ●そうなのか……オタクでも風俗は来るんだ……ちょっと意外。
- 「女のコと話したくて来る方が多いですよ。メイド喫茶に行ってもコーヒー出されて『おいしくなる魔法』をかけられて(笑)それでおしまい。常連にならないとなかなか話してもらえないみたいなんです。テレビで観るような接客って、ごくごく一部の人だけみたい。それじゃあ寂しいですよね」
- ●じゃぁお話しするだけなの?
- 「いえ、やることはちゃんと(笑)。でも、今まで奥手で女のコに触れたことのない様な方が多いので、こちらから触るとビクっとして逃げちゃうんですよ」
- ●それ、どうするの?
- 「ええ、ですから『見てるだけ』」
- ●まじでー?! 言葉攻めとかでもなく?
- 「そういうのを求めてるお客さんも実は多いんです。ただ見てて欲しいって。逆に迷惑かもしれないので、そういう方には無理に何かしようとはしません。う~ん、なんというか……多分ね、多分ですけど、攻めてるのは私だけど、彼の中では私じゃないのかもしれないと。好きなアニメのキャラクターかもしれないし、何かほかのものかもしれないし」
- ●彼らの頭の中でめくるめく妄想が繰り広げられているのかしら……?
- 「私がアニメ好きじゃないのでわからないだけかも。とても丁寧に説明してくれるんだけど根本的にわからなくて……。『もっと勉強してよ!』って怒られることもあります(笑)。お話したいって人の中には3~4時間延長してくれる人もいるんですよ。その間はひたすらアニメやフィギュアの話なので、やっぱり勉強しないといけないな、と」
- ●変な話、オタクさんに「オタク」って言って怒らないの?
- 「怒られないですよ。逆にそれが楽しいみたい。今はオタクにもいろいろなジャンルが細分化されているみたい。アニメ、カード、フィギュア、マンガ、声優とか」
- ●あ~、私にはわかるわ~(笑)。ちょっと話は戻るけど、お金を稼ぎたくて業界入りして個室高級サウナに行こうとは思わなかったの? ぶっちゃけ、稼げるでしょう?
- 「考えもしたんですけどね、個室高級サウナって基本的にご奉仕するスタンスでしょ? 私あんまりそれが好きじゃないので、行きませんでした。その点、デリは一人に対する時間が短いし、いろんな人に会えるから好きです。
将来は結婚したいな!
- ●さて。ところで今現在お付き合いしている方はいるのかな?
- 「いないんですよ。借金だらけでそれどころじゃなかったし(笑)。付き合ってた人はいたんですけどね」
- ●別れちゃったんだ。
- 「仕方ないですよね。風俗のことも借金のことも理解してくれてたんですけど、どっかで歯車が狂いだしちゃったんでしょうね。同業? 夜のお仕事をしていた人で、お互い仕事のことは割り切ってたんです」
- ●その人とは将来のこと、結婚の約束とかしてたりしたの?
- 「そうですね。彼の仕事が安定して、私の借金が完済したらそういうことも考えようかって。だからそれまでは頑張ろうって思ってたし、完済したらすぐにあがってもいいって思ってました。結婚してまでやってちゃいけないでしょう。自分の親にも相手の親にも嘘ついたまま結婚なんかできないし」
- ●仕事をあがることに未練はなかった?
- 「ない、といえば嘘になるかな。今でも金銭感覚狂ってるなって思うところはあるし、バーによく行くんですけど、かなりお酒飲むので1回3~4万くらいは使っちゃうんですよ」
- ●バーで3~4万!? かなり飲んでるね……
- 「そういう贅沢が出来なくなっちゃうのかなって思うと寂しくなりますよ。でもそういう問題じゃないよなって」
- ●結婚しなければ続けてもいいかなって思ってる?
- 「始めたときも今も、風俗に嫌悪感とか抵抗感はなかったし。人と会って情報を仕入れるのにこんなに最適な場所もないと思うし。お金だって貯められるだけ貯めたい。本当に今しかできないことだと思うんです。元々証券会社でOLやってていつか戻れたらいいなって。資格も取りたいし株の勉強もしたいし。うん。結婚って、私にとって結構大切な分岐点になるのかもしれないですね」
- ●では最後に。3年後はどうなっていたい?
- 「あ、でも結婚はしたいし、出来れば早くしたいので、その頃は普通の、一般的な家庭を築いていたいです」
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1975年7月28日生まれ。獅子座O型。
18歳でグラビアデビュー。AV女優として4年間活動した後、女優兼ライターに転身。現在は映画、舞台、執筆、講演会を中心に活動中。趣味は自転車に乗ること。 -
- ☆小室友里自身が書き上げた自叙伝「Confession~告白~」好評配信中☆
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