- 風俗求人てぃんくる >
- コンテンツ >
- 聞き書き彼女たちのセックス >
- 第1回
|
待ち合わせした新宿のホテルのティールームに行くと、椅子の側に大きな鞄を置いて、無心にビーズの刺繍をしている女の子がいた。彼女がまゆみ。今回取材を頼んだ子だ。私に気づくとまゆみは大きな目を細めて会釈した。お久し振りです。彼女とは知り合いの女王様主催のイベントで出会った。その場にそぐわない、いかにも普通な女の子がいたことに驚いて声をかけたのだ。 生花店で店員をするかたわら、ビーズ刺繍の付いた小物を作って、年に1~2度展示会をしているという。さらに日曜日は老人ホームにボランティアに行っている。そんな女の子がどうして女王様のイベントに? と聞くと、かつて女王様と一緒のクラブで働いていたことがあるという。私は思い切って取材の申し込みをした。彼女は「作らないで、そのまま書いてくれるなら」と、快諾してくれたのだ。おとなしい中にも芯の通ったものを感じた。勝手に捩じ曲げられた記事を書かれるなら嫌だと言う。ふつうはなかなか言えないものだ。彼女自身が自分に正直に生きていることの証し。そんな気がした。 |
||