- 風俗求人てぃんくる >
- コンテンツ
第3回 おりもの
月に一度やってくる「おりもの」。自分の身体のことだけど、意外と知らない人や「私はまわりの人と違うかも」と悩んでいる人も多いのでは?
おりものとの付き合い方を勉強して、毎日を快適に過ごしましょう。
監修/赤枝恒雄(赤枝六本木診療所)
「おりもの」は、膣の
生まれ変わりのあかし
わたしたちの身体は「新陳代謝」といって、日々新しく生まれかわります。古くなった皮膚がアカとしてはがれ落ちるのと同じで、膣の中からも老化した細胞が粘液として身体の外へ排出されます。これが「おりもの」と呼ばれる分泌液のこと。おりものには、子宮の入り口で精子を受け止めやすくしたり、膣を潤滑にして、性交の準備をするなどの働きがあり、月経のある女性であれば誰にでもあるのが普通です。 女性の膣の中は通常、「デーデルライン桿菌(かんきん)」という乳酸菌の一種が支配しています。そのため正常なおりものは、無臭で透明ですが、デーデルライン桿菌により、白や乳白色で甘酸っぱいようなにおいがすることも。色やにおいは多少の個人差があります。
毎日の生活と
おりものの関係
ホルモンのリズムや体調により、おりものも変化をします。「なんだかいつもより量が多い」と感じたときは、不規則な毎日を送っていないかなど、日頃の生活習慣を見直してみることが大切です。身体に不調があれば、おりものにも必ず影響が出てくるはずなので、健康のバロメーターとして毎日自分のおりものの状態をチェックしてみましょう。
●おりものが増えるとき……睡眠不足/お酒の飲みすぎ/疲れ/排卵期など
黄色や赤茶色は
キケン信号!?
おりものが黄色や赤茶色をしていたり、いやなにおいがするなどの症状がある場合、「性感染症」である可能性大! 性感染症はかゆみや痛みをともなうこともありますが、自覚症状がないことがほとんど。色やにおいで病気を特定することが自己判断では難しいので、少しでも異常を感じたときは、産婦人科でおりもの検査を受けることをおすすめします。
●おりもの検査でわかる性感染症の例
▽クラミジア
性感染症の中ではもっとも感染者が多い。子宮の入り口に炎症が起こり、痛みが出ることも。エイズウイルスに感染しやすくなる。
▽尖圭(せんけい)コンジローム
外陰部にイボができる病気。かゆみや痛みはほとんどないが、子宮けいガンなどの原因になるといわれている。
▽カンジダ膣炎(ちつえん)
体調がすぐれないときや疲れているときに起こりやすい。カビの一種が膣の中で増殖し、かゆみを感じる。
▽トリコモナス
外陰部に炎症を起こし、かゆみや悪臭が起こる。性交渉以外にも、お風呂やトイレを経由して移ることも。
▽淋病(りんびょう)(淋菌感染症)
おりものが黄色いうみのようになり、放っておくと発熱や痛みを覚え、不妊症の原因になることも。
洗い過ぎはNG。
気にせず毎日付き合って
「おりもの」について「何となく気持ち悪い」「不潔な感じがする」なんて思ってませんか? もちろん清潔を心がけることは大事ですが、実はビデなどで洗い過ぎてしまうのはNG。膣の中のデーデルライン桿菌も洗い流してしまうので、雑菌が増殖しやすくなり、膣が炎症を起こしやすくなってしまいます。
また、下着を汚すのがいやで「おりものシート」を手放せない、なんて場合、シートがおりものを吸い取ってしまい、どんな状態であったかがわからなくなるため、おりものの変化で病気を見つけることができなくなってしまいます。
おりものがあっても気にし過ぎないことが一番ですが、規則正しい生活を続けることで、おりものも正常に保たれるはずです。
-
産婦人科医
赤枝 恒雄 - 1944年生まれ。東京医科大学卒、医学博士。1977年、赤枝六本木診療所を開業。六本木での「街角健康相談室」やラジオパーソナリティなど、活動は多岐にわたる。女のコの身体の悩みをQ&A方式でまとめた『これってヘン?』(小社刊)が好評発売中。
- 外陰部にかゆみが出て、カスのようなカッテージチーズ状のおりものがあります。これはなにかの病気ですか?
- それは「カンジダ膣炎(ちつえん)」が考えられます。寝不足や疲れによって発生します。症状が軽い場合は、睡眠を十分にとり、次の生理を待ちましょう。それでも治らないときや、症状が重いのであれば、産婦人科に相談しましょう。
イラスト/トシダナルホ