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第15回 外陰部のできもの
外陰部にできるできものは、もちろん病気のサイン。
でも、痛みやかゆみを感じないできものもあり、 病気に感染していることに気づかないケースも多いよう。
ときどき、自分の身体をチェックすることも大切です。
監修/赤枝恒雄(赤枝六本木診療所)
白っぽくて小さい。いくつかできている
尖圭コンジローム
●原因
ヒトパピローマウイルスというウイルスが原因で、外陰部にイボが発生。感染源はセックスです。一度感染すると、再発する可能性も。
また、子宮けいガンを引き起こす原因になるともいわれているため、症状に気づいたら早めの対処が必要。この病気にかかったことのある人は、治療が終わっても、半年ごとに子宮ガン検診を受けることをオススメします。
●症状
鶏のトサカのように、イボの尖端がギザギザとしているのが特徴。できもの自体に痛みはありませんが、放っておくとどんどん増えてしまいます。
●治療、予防
レーザーでイボを切除します。身体の抵抗力が弱まっているときに再発しやすいため、体調管理は万全に。そして感染を防止するため、セックス時には必ずコンドームを着用すること!
膣の下半分が腫れている
バルトリンのう腫
●原因
膣の入口の左右にあるバルトリン腺に分泌液がたまってのう腫となり、膨れ上がります。セックスの摩擦や出産時など、何らかの刺激によってバルトリン腺が傷つけられたことが原因です。
●症状
バルトリン腺が大きく腫れた状態に。ピンポン球くらいの大きさに腫れ上がり、痛みが生じる場合もあります。歩いたり、キツいパンツを履いたりすると違和感を覚えることも。
●治療、予防
腫れた部分を切開し、中の膿を取り出します。肉類、スパイス系の食べ物、お酒は傷を化膿させる原因になるため、完治するまでは控えること。外陰部の中でも、膣の入口付近はおりものによって汚れやすく、炎症を起こしやすいデリケートゾーン。常に清潔を心掛けましょう。
水泡のようなプツプツができている
ヘルペス
●原因
ヘルペスウイルスによる性感染症。おもな感染源はセックスですが、キスやオーラルセックス、皮膚の接触から感染するケースもあります。
急性であれば、すぐに症状が表れますが、潜伏期間が長く、感染してから2~3年後に発症する例もあります。そのため、誰から感染したのかわかりづらい病気と言えます。
●症状
外陰部のまわりに米粒くらいの水泡が無数に発生。水泡がつぶれると、排尿時に染みたり、激しい痛みを伴います。症状がひどくなると発熱や、足のつけ根のリンパ腺が大きく腫れることも。
●治療、予防
血液検査でウイルスを確認。抗ヘルペスウイルス剤の内服薬、外用薬の使用で症状は治まります。ただし、風邪やストレス、過労で抵抗力が弱まると再発するおそれがあるので注意。
赤くて硬い。できているのは1コ
梅毒による扁平コンジローム
●原因
このイボは、「梅毒」という病気に感染したときにできる症状の一つ。梅毒トレポネーマという細菌が原因で、感染源はセックスです。
昔から性感染症としてかなり広く知られていますが、最近ではかかる人の数が少なくなっています。
●症状
感染して2~3週間ほどで、平たく盛り上がったような、赤くて硬いイボが発生。痛みは特にありません。しばらくするとイボが消え、バラ疹と呼ばれる赤い発疹が胸や全身に広がります。このまま放っておくと全身に病気が広がり、脳障害を引き起こすことも。
●治療、予防
異常を感じたらすぐに血液検査を。抗菌剤の服用により、3ヵ月ほどで完治します。この病気に感染したまま妊娠、出産をしてしまうと、生まれてくる子供にまで影響を及ぼすこともあります。
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産婦人科医
赤枝 恒雄 - 1944年生まれ。東京医科大学卒、医学博士。1977年、赤枝六本木診療所を開業。六本木での「街角健康相談室」やラジオパーソナリティなど、活動は多岐にわたる。女のコの身体の悩みをQ&A方式でまとめた『これってヘン?』(小社刊)が好評発売中。
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ヘルペスには、1型と2型があると聞きました。
これはまったく違うものなのでしょうか。 -
ヘルペスの1型は口元などの上半身、2型は外陰部を中心に下半身にできるものとされています。
ですが最近では、1型のものが外陰部に感染したり、その逆もあるため、判別が複雑になっています。
どちらも身体の抵抗力が弱まったときに再発しやすいため、一度ヘルペスに感染したら、日頃の体 調管理に気を配りましょう。
イラスト/トシダナルホ