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第20回 アルコール依存症
あなたはどんなときにお酒を飲みますか?
楽しいとき? つらいとき? お仕事で飲むという人もいるのでは?
ストレスをうまく発散できず、ついお酒に頼ってしまうという人は要注意!知らないうちにアルコール依存症に陥っているかもしれません……。
監修/榎本稔(榎本クリニック)
身も心もボロボロに……
アルコール依存症の脅威
長期間大量にアルコールを摂取した結果、消化器系や脳などの神経系の障害といった身体面はもちろんですが、精神的にもさまざまな症状を引き起こします。病状が悪化すると、お酒がきれたときに手や全身の震え、冷や汗をかく、夜眠れない、イライラするなどの症状が表れたり、実際には存在しない小さな虫が見えるなどの幻覚症状が起こる離脱症状が起こりやすくなり、うつ病を併発することもあります。
●飲酒時に人格が変わり攻撃的になる
●記憶力や思考力が低下し物忘れが激しくなる
●無気力状態になり規則正しい生活が送れない
●身体を壊しても飲むことをやめられない
お酒を飲むより飲まれてない!?
「アルコール依存度」をチェックしてみよう
あなたのアルコール依存度はどのくらい? お酒を飲む人は、依存度をチェックしてみましょう
□毎日必ずお酒を飲む
□適量でやめることができず酔いつぶれるまで飲む
□お酒を飲んで記憶を失った経験がある
□二日酔いで仕事を休んだことがある
□お酒を飲んだあとで後悔してしまう
□休日は朝からお酒を飲む
□嫌なことを忘れるために飲むことが多い
□お酒を飲んで人間関係のトラブルを起こしたことがある
□お酒を飲めない日はイライラしてしまう
□前日たくさん飲んでいても翌日も飲みたくなる
□お酒を飲まないと眠れない
□お酒が切れると手が震えたり冷や汗が出る
●0~2コ該当する人
お酒と上手に付き合うことができる人。今のままなら特に問題なし。自分のペースを守った飲酒を心掛けて。
●3~6コ該当する人
日頃お酒と接する機会が多い様子。ついつい飲み過ぎてしまうこともあるはず。お酒に飲まれないように注意。
●7~9コ該当する人
危険度はかなり高め。このままではアルコールに引きずられてしまいそう。一度お酒との付き合い方を見直してみて。
●10~12コ該当する人
アルコール依存症の可能性大! すでに自分で酒量をコントロールすることは難しいのでは? 早めにクリニックに相談を。
“男性の病気”ではない!
悩みやストレスがきっかけになることも
お酒を楽しむ習慣を持つ人は多く、夕食時や宴会、コンパなど、さまざまな場面で欠かすことができません。アルコールを摂る機会が頻繁であっても、それが適度な量なら問題なし。しかし、自分で酒量をコントロールすることができなくなり、やめたくてもやめられない状況に陥ってしまうのがアルコール依存症です。この病気は、“男性の病気”というイメージが強いかもしれませんが、近年では女性の患者も増加傾向にあり、だんだん若年化しつつあります。お酒を飲むことに抵抗がなくなって飲酒する人も機会も増えたこと、アルコールの処理能力が男性より低いことなどが原因と言われています。
この病気にかかってしまう人は、単純にお酒が好きというだけではなく、心に何かしらの不安や悩み、ストレスを抱えていることが考えられます。このような気持ちを紛らわせる手段として、お酒の力を借りてしまうことがアルコール依存症のキッカケに。次第に量や飲む回数も増え、アルコールなしではいられなくなり、日常生活を送ることも困難になっていきます。
まずはお酒を断つことから。
アルコール依存症から回復への近道
いつの間にか酒量が増え、知らず知らずのうちにアルコール依存症に陥るパターンが多いため、自分が依存症だということに気づかない人や、自分だけは大丈夫だと思ってしまいがち。
「お酒なんていつでもやめられる」と思っていても、自分の意思ではブレーキをかけられなくなることがこの病気の怖いところです。
アルコール依存症を治療するには、お酒をきっぱり断つことが必要。そのためには、専門医のもとでしっかり治療を進めることが回復への近道です。
●クリニックでは……
ただお酒から切り離すだけでなく、今までの過ごし方や対人関係を見直し、心の問題を解決していきます。ミーティングや軽いスポーツ、抗酒剤の服用など症状に応じたプログラムによって、最終的にはお酒を必要としない生活に!
●まわりにアルコール依存症の人がいる場合……
少しくらいなら飲んでも大丈夫かも……と甘やかすのは禁物。お酒と引き離すためにも、きちんとクリニックで治療することを勧めましょう。患者が病気で苦しんでいるということを理解し、治療に協力してあげることが大切です。
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心療内科医
榎本 稔 - 1月11日生まれ。東京医科歯科大学医学部卒、医学博士。日本外来精神医療学会理事長。成増厚生病院副院長、東京工業大学保健管理センター教授を経て、榎本クリニックを開業。 榎本クリニック/電話 03(3982)5321
- 週に2~3日ほどお酒を飲みます。飲み始めると「今日は少しにしよう」と思っていてもやめられません。毎日飲むわけではないので、アルコール依存症ではないと思うのですが……。
- お酒を飲み始めるとやめられないというのは、アルコール依存症の典型です。毎日飲んでいる人がアルコール依存症であるとは限らず、自分で飲酒行動をコントロールできない人ほど依存症の疑いが強いでしょう。お酒を飲むときは必ず飲酒量を決めること。それが守れないようなら、アルコール依存症である可能性が高いです。
イラスト/トシダナルホ