松沢呉一の店外講習
風俗取材に携わって10余年。ひたすら「エロ街道」を歩き続ける筆者が、お店スタッフや女の子との交流を重ねて得た、風俗業に関するさまざまな知見をここに開陳。今回は「そんなこと言われたら、また会わないではいられない」と筆者の心を震わせた、きわどいセリフを選りすぐってご紹介。

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さらにきわどいものとして、こんなのもあった。初めて会ったモデル級の美人さんだったのだが、彼女は感じまくってチ×コをギュッと握りしめ、呻くようにこう繰り返した。
「苦しいよー」
指入れをしていたので、痛いのかと私は思った。
「ごめん、痛い?」
「違うの、もっと続けて」
プレイのあと、私は聞いた。
「何が苦しかったんだよ」
「言えないよ、そんなこと。わかっているくせに」
鈍い私とて、ようやく理解した。
「ん、入れたくなったのか」
「もー、そんなこと言えないって」
彼女は入れたいのに入れられないことを苦しがっていたのだ。こういうスレスレのきわどい領域を一緒になって彷徨うのが私は好きだったりもする。
さらに彼女はこう言った。
「何度も“カモン!”って言いそうになっちゃたよ。次に会ったら負けちゃいそう」
次に会った時にどうなったかは内緒にしておくが、こんなことを言われたら、また会いたくなるってものだ。
区切り

 彼女は間もなく退店し、しばらくメールのやりとりを続けていたが、突然、アドレスが変わってしまった。また会いたい。
続いて、現在もよく遊びに行っているバツイチ風俗嬢と初めてプレイをしたあとのセリフ。
「お客さんに聞くと、こういう仕事をしているコたちでも、気持ちよくなって本番しちゃうのがいるって言うじゃないですか。そんなことを言って私とも本番しようとしているのが見え見えで、そんなことあるわけないって思っていたんですよ。でも、松沢さんに会って、初めてそう思いました」
ステキ。本番という行為よりも、こういうセリフ自体が私は嬉しい。
マットヘルスのナンバーワンのコが言っていた話。
「“本番したい”ってお客さんに、“私もしたくなるくらいに感じさせてくれたらしてもいいよ”って言うと、たいてい通ってくれるんですよね。何度来ても、ずっと“まだまだ”って言っておけばいいんです。実際、こっちがしたくなるほど上手い人ってほとんどいないですから」
これまたうまい。「あと10回通えばいいよ」などと数字を限定してしまうと、本当に10回通われて困ることになるが、これだったら永遠に使える。
「本当に上手で本当に気に入ったお客さんとだったらしたことがないわけじゃないから、ウソじゃないし」
ナニ!?ウソじゃないんか。だったら、オレも通うかな。って思ったりして。

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