私は借金が多く、一般の金融会社からはお金を借りられないので、ちょっと怪しげな所から借りるしかありません。
　ある会社に電話で自分の事情をすべて話し、その時点で「50万円貸せる」と言われたので書類を揃えてその会社に行きました。ところがいざ行ってみると「信用がないので今回は10万円だけお貸しし、50万円はそれが完済されてから……」と言われました。10万円では意味がないので断ると、「なら15万円にする」と言われ、怖そうな人も出てきてそのままでは帰れそうになかったので、しぶしぶ借りて帰りました。
　しかし、毎週5万円ずつ4回で返済する約束だったにもかかわらず、2回目の支払い時に「あと8回支払ってください」と言われました。最初の契約と違うので文句を言うと「最初からそう言いましたよ」などと言われて頭にきました。なんで15万円が50万円になるの？　こういう場合、法的に裁くことはできないのでしょうか？

金融業を営むためには、都道府県あるいは国に業務内容を届け出て、必ず登録をしなければならないと法律で定められています（貸金業の規制等に関する法律第3条）。

　あなたの利用した業者は、暴力団などが無登録で営業している悪質な業者である可能性もありますから、まずそれを調べましょう。

　業者の所在地が東京であるならば、まずは都庁第一庁舎30階の労働経済局金融課に行き、貸金業者の登録申請書を閲覧して、その業者が登録されているかどうかを確認してください。無登録で貸金業を営業している場合、貸金業の規定等に関する法律第47条により、この業者は3年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられ、またはこれを併科されることになります。

次に契約書の内容を確認
調べた結果、この業者が登録されていた場合には、次に契約書の内容を確認してください。貸金業者は必ず契約書を作成し、これを交付しなければなりません（同法第17条）。

　契約書には、貸金業者の名称・住所などのほか、契約年月日、貸し付けた金額、貸し付けの利率、返済の方式、返済期間及び返済回数などが明記されていなければならないので（同法第17条）、契約書に記載されている支払い回数や利率を確認してください。もし、あなたの利用した貸金業者がこれらの事項を記載していない書面を交付していたり、または、契約書自体を作成せずに金銭を貸し付けた場合には100万円以下の罰金に処せられることになります（同法第49条）。

　また、あなたが10万円を支払ったことに対する受取証書を交付していなかったり、必要事項が記載されていないなど、その内容に不備があった場合にも、同様に100万円以下の罰金に処せられます（同法第49条）。

違法な利息は支払う必要なし
利息に関しては、利息制限法と出資法で制限されています。

　借りたお金15万円に対して利息が35万円ということは、借りたお金の倍以上もの法外な利息を払うことになります。これは明らかに利息の上限額を超えた違法な請求額です。

　あなたはすでに10万円を返済したということですが、業者の言うがままに残額を支払う必要はありません。各自治体や弁護士会の相談所で相談してみましょう。

　業者があくまでも35万円という高額な利息分を支払うよう要求し、この過程であなたを脅した時には、恐喝罪、少なくとも脅迫罪になります。すぐに警察に届け出てください。