オトナの世界におじゃまします。 世界進出

まりか / MARICA HASE

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vol.06
夢の中の女王様→現実の女のコ

まあそんな感じで話を戻すと・・・。
今まで自分の作品に満点を出せた事はなかったんだけれど・・・というか、この世界で「自分に満点が出せた時」=「引退の時」かと思っていたまりかが、ある日の撮影で、そのジャンルにおいては、満点どころか「120点!」みたいな手応えを感じたのね。

監督は、デビュー作品から含めて10作品ぐらいまりかを撮影してくださっている、「業界のお父さん」ことSODクリエイトの新保英之監督。

「デビュー作品からまりかの事は見ているけれど、もう僕らは教える事がないし、世界で勝負して欲しい」

撮影の帰り、監督に車の中でこう言われたんだ。

「うん。アメリカ行くー!」

その時は何も考えずに、いつもの調子で返事をしちゃった、ビックマウスまりか。


次の日。
「昨日の件だけど、本気でやる? それならとりあえず、来月アメリカの現場やエージェントを見る(視察)日程組んだから、行ってきて!」

・・・ってマネージャーから電話がかかってきて。

あれよあれよという間に、今年3回目のアメリカ滞在中!


1回目は視察だけで1週間。
2回目は撮影渡米で3週間。
3回目(このコラムを書いている2012年8月現在)は3ヵ月滞在しています。

まわりの皆の協力と、運とタイミング・・・。
そして、少しの勇気で始まったアメリカでの活動。
2013年からは、さらに本腰を入れて長期滞在するつもり。


「新世代ハードコア女王まりか」

日本では必ずこんなキャッチで紹介されるまりか。
でも、アメリカで撮影をしながら生活しているまりかに、「女王」の姿は1ミリも感じられないと思う。
アメリカは「porn(ポルノ)」が1つの社会的な仕事として認められている国だと、暮らしていると感じるの。

でも、社会的な仕事(=ユーザーさんに夢を「魅せる」仕事)ではあるけれど、自分自身が夢を「見る」仕事ではない。

だから、日本の女優(まぁ、まりかも日本の女優だけどw)が引退する時のBLOGに、「あの頃は蝶よ花よで、毎日が夢なのか現実なのかわからなくて、あんまり覚えてないなぁ」とか書いてあるけど、そういう感情は、ここアメリカでは起こらないと思う。
なぜなら、アメリカの女優は「夢の中の女王様」ではなくて「現実の女のコ」なのだから。

そんな「現実の女のコ」だからこそ、頑張ったら頑張った分だけ評価されて、たくさんの明るい可能性が待っているのもアメリカ。
まりかが所属している同じエージェントの女のコなんて、pornしながら有名なハリウッド映画(まりかも日本で見た事あった作品)に、エキストラさんやセクシー要員じゃなく出演しているコがいたり、ルイ・ヴィトンのモデルとpornの女優を掛け持ちしているコもいるの。
「ハリウッド映画に出ました」といっても、一つの評価でしかないけれど、やっぱりそれってすごい事じゃない?
日本の、まだまだアングラなイメージを持たれるアダルトの世界では、考えられないでしょ?

でもね。
まりかが出会ったこの業界の人たちは、皆まじめで、輝いている人たちばかりだった。
だからその大好きなスタッフさんや演者さんが、何かの書類の職業欄に、照れ笑いしながら「映像制作」って書くんじゃなくて、「ポルノアクター」とか書けるような世界になればいいなって、実績を残したいって思ったの。

着物
Kimono Girl☆まりか


まだまだ英語も堪能じゃない、小さな日本人。
前例がない活動。
たぶん、長い道のりになると思うし、難しい事だと思う。

でも「前例がないなら、まりかが作ればいいんじゃない?」
そんな気持ちで、毎日闘っています!


次回は、まりかが実際にお仕事をしていて感じた「アメリカと日本の現場、文化の違い」について書きますね!
現場はもちろん、雑誌のインタビュー一つとっても、日本では考えた事もないような質問をたくさんされたりして・・・すっごくおもしろいの!

お楽しみに☆

(つづく)

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