SM往復書簡
元ヤン・AV女優・タレント・作家etc.と、一筋縄ではいかない肩書きを持つすぎはら美里。某民放テレビ局プロデューサーで、目には見えないセーターがいつも肩にかけられているマーキー。この両極端な男女2人による赤裸々な往復書簡。

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SM往復書簡スタート
すぎはら美里 dearマーキー
第18回 「聖夜&性夜……Xmasの奇跡」
「♪恋人は羞恥プレイサンタクロース~-」
聖夜と性夜て、マーキーのそんなとこ愛しやすい♪(笑)

さて。今年も来たか! 毎年さ~大変だよね~ほら~段取りっつの? 相手にロマンチックな思い出残したいし~? 「ずっと忘れられない女」焼きつけたいし~? 金で解決せず、心に贈りたいから脳みそフル回転!

去年、彼宅のドアに「愛する彼女は預かった! 返して欲しくば裏面地図を元に宝を見つけ出し30分以内に戻ってこい! さもなくば彼女を犯っちゃうぞ♪byブラックサンタ」と明らかにみりが書いたとわかりそうな張り紙をした。仕事から戻った彼は何が何やらだか、とりあえずその手紙の通りに行動し戻ってきた。内容は次の通りだ。

まず彼宅地域の店を3軒ピックアップ。その一軒一軒に小道具を渡し、お願いして回る。最初の店は韓国料理店。「こんな男性が来たらこのサンタコスプレを渡して下さい」。2軒目の美容室は「白い袋と白ヒゲを」。3軒目のレストランバーは「この大きな木製海賊宝箱を交換条件に合言葉を言わせて渡して下さい」。

彼は、地図にあるヒントを元にその店々を割り出し、1軒目を訪ねると「コレ身につけてツギ向かえ」と韓国人店員にカタコトで着替えさせられる。超恥ずかしいが時間がないから焦りながらサンタコスプレで街中を駆け回る。もちろん本当に時間がない訳ではない。ブラックサンタに犯られる心配などある訳ない。だが、男という生物はカウントダウンに弱い。

美容室もレストランバーも同じように展開していくのだが、とにかく店員達が「頑張って!」とか「お幸せに~♪」とかニヤニヤしながら冷やかす。彼は照れ臭そうに頭をかきながら頷くが、安いフェルト製のサンタでは格好はついてないだろう。

最後の店で「合言葉は?」と聞かれ、「アンバサダーでバイアグラ」と顔から火が出た焦げ顔で彼は答える。以前、ハロウィンにDLのアンバサダーホテルに泊まった夜、内緒で飲ませたバイアグラがもう絶大な効き目で、かなり爆笑したのでこれを言わせた。そして海賊宝箱を渡され、彼はそれを担いで猛ダッシュでマンションに戻ってきた。

ヒゲのずれた間抜けな汗だくサンタだったが、みりにはとても勇敢に見えた。彼も「こんなXmasは初めてだ」と欲しがっていた物の入った宝箱を開けて興奮しながら喜んだ。もちろんその夜、バイアグラいらずで盛り上がったのは言うまでもない。まさに聖夜で性夜だ。以来、心のプレゼントをお互いに交換し合っているが、全て、何物にも替えられない宝物だ。
SM往復書簡エンド
イラスト:川崎タカオ
マーキーからの質問
マーキーからの回答
すぎはら美里
すぎはら美里
すぎはら美里◎レディース総長→AV女優→芸人→タレント&作家…テレビ・ラジオ・歌舞伎町(?)など、様々なメディアで活躍中の男前すぎる姉御。特技は喧嘩。シングルマザー。新潟県出身。
マーキー
マーキー
マーキー◎某キー局勤務、TV番組&コンテンツ制作マン。朝シャン&昼シャン&当然、夜シャン!!三度の飯よりシャンパンを愛す、ちょいワルならぬ“ 極ワル”アラフォーギョーカイ人。東京・下町出身。ソウル・ミュージック好き。