オトナの世界におじゃまします。-第10回-
ぶっちぎりの清純派AVアイドルまりかが、オトナの世界で働く人々に突撃インタビュー!オトナの世界におじゃましちゃいます!
第10回
スタイリスト、寺島さんに突撃!
(後編)
はじめまして! ぶっちぎり清純派まりかです!! 『女子が選ぶてぃんくる賞』に選んでいただき、これから、まりかがてぃんくら〜を代表してオトナの世界にを突撃していく事になりました!
まだまだ私もAV業界に足を踏み入れたばかりで、わからないこともたっくさんあるけど、頑張って皆様にリアルなお仕事の裏側をお伝えしていきたいと思います。
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スタイリストさんてものすごく忙しそうだけど……具体的にはどんなことをしているの?open
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まりか(以下ま):それではスタイリストさんの一日のスケジュールを教えて!
寺島(以下寺):スチールの撮影がある日は、前日は遅刻したくないので会社に泊まって、朝起きたらコンビニに行って。
ま:く、詳しい(笑)。
寺:女優さんの好きなものをコンビニで買うんです。女優さんの好きなものリストがあるんですよ。「あ、このコは梅干し好きだから買わなきゃ」みたいな。
ま:そのリストは寺ちゃんが自分で作ったの?
寺:そうですね、会話の流れで聞いたことをまとめてます。音楽もそうだし食事は大事ですね。肉が好きなコだったらそれをインプットしておいて。用意しておくんですよ。何かあったときに女優さんのケアをしてあげたいわけです。なんだかんだで、現場で女優さんの近くにいるのって、メイクかスタイリストですから。マネージャーさん抜きにして。
ま:そうだねえ。休憩中は必ずどちらかと一緒だもんねえ。で、コンビニ行って(笑)。
寺:コンビニ行って(笑)。朝ごはんをみんなの分を買って、メイクをしている間にカメラマンさんとアートディレクターさんとどこで写真撮るか、何を着せるかを打ち合わせして、女のコに衣装のスタイリングして、撮影中は衣服の乱れを直して、終わったら、打ち上げも行かず…。
ま:うえ! そういえばスタイリストさんは打ち上げ来てないね…。
寺:会社に戻って…。
ま:大荷物だよね! 大変だあ…。それ全部管理しなければならないんだ。
寺:そうですね、で、撮った写真を会社でチェックします。
ま:撮ったあとの写真も見るんだ! スタイリストさんは現場だけかなって勝手に思っちゃってた!
寺:写真の流れをみて「ああここでこうした方が良かったな」とか、「こういうのイイな」とか反省をしたりしてます。
ま:現場でのコーディネイトだけじゃないんだね!
寺:でも、つい最近ですね、一つの作品をちゃんとやろうってなったのは。前はちょっと流れ作業みたいになってしまっていて、撮影の衣装集めて、返却して、って。それってただの買い物屋と同じじゃないかって。
ま:ほほう…。
寺:自分のためにも撮影のときだけじゃなく、先まで責任を持ちたい!って思ってます。
ま:じゃあ雑誌とかでクレジットに「スタイリングTERA」って入ってたら嬉しい?
寺:それはもう嬉しいっす!
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黒くて大きいスタイリストバッグを持ってると…職質されることもあるんです(悲)open
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まりか(以下ま):じゃあ撮影の無い日は何をやってるのですか?
寺島(以下寺):買い物がメインにはなるんですが、会社にまず行くんですよ。必ず。
ま:直接買い出しに行かないの?
寺:ただでさえスタイリストって外に出てることが多いから、遊んでるって思われたくないんですよ、だからちゃんと朝は会社に行きます。会社に来て、サイトでお店情報とかチェックしながら出る時間帯を決めます。新宿とかだったら夕方からでもいいんですけど、渋谷とかは午前中に絶対行きますね。
ま:それはなぜ?
寺:午後は混むし、あと、男一人でマルキューとかは結構変な目で見られるんですよね…(悲)。
ま:「わー! あの人、女ものの服、めっちゃ買ってる!! 変な人!!」って(笑)。
寺:そう(笑)。だから渋谷行く時は必ずでっかいスタイリストバッグを持っていきます。「僕スタイリストだよ!」ってオーラ出しながら(笑)。
ま:たいへんだあ(笑)。
寺:スタイリストって一目でわかるように。なんだけど、今度は逆にそれ持って歩いてると警察に止められたりしちゃうんですけどね……。
ま:え?! 逆に??
寺:スタイリストバッグは黒くて大きいから、犯罪の匂いがするみたいです(涙)。僕はそのうえ、その中から大量の下着とかが出てきちゃうわけですよ…。衣装のために購入した下着が…。
ま:わーーー(笑)。それはアウトだと思われちゃいそう!! バッグ開けたら下着だらけ!! って!
寺::それを、渋谷のど真ん中でやられちゃいましたからね…。
ま:警察の方はスタイリストって言ったら信じてくれるの?
寺:スタイリストの名刺があるのでそれでなんとか…。それで買い物を済ませて、夜7時~8時くらいに会社に戻り、コーナーごとの衣装に分けておきます。当日わかりやすく、段取り良くロケが進むように。で、ロケに備えて帰宅、って感じですね。
ま:なるほどー! 買い出しひとつにも男性ならではの大変さもあるんだねえ。まりかたちとか専属の女優さんなら「こんな衣装で、こういうシチュエーションで」って言われたら、大体どんなのが似合うかわかるんだろうけど、初めて会う女のコのスタイリングってどうしてるの?
寺:そういう時は宣材写真を見て、それを目安に選んでいますね。
ま:でも、女のコによっては、全然サイズ違ったりすることってないの? ほら、その写真撮った時よりも痩せちゃったり太っちゃったりすることもあるじゃない?
寺:もちろん予備も持っていきます。あと、面接の時の動画とかもあるんで参考にしてます。キャスティングの方が撮っておいてくれるんですよね。助かるんです、コレ。
ま:あーなるほど! あの面接の時に撮ってるやつは、こういうことにも使われるんだ!!
寺:そう。まあでも、写真見れば大体サイズはわかりますけどね。
ま:さっすが! すごいなあ。スタイリストをやっていて「こういう服着たら似合うのになあ」って思わない? 例えば、道ですれ違った女のコとか。こういうほうがいいよって。
寺:そういうのは全く思わないですね。さっきも言った通り、個性は大事だと思っているので。
ま:へー! じゃあテレビとかでよくやってるファッション批評的なことは思わないんだ。
寺:そうですね。だから僕あまりそういう番組は好きじゃなくって。人のファッションのことを「こうしたほうがいい!」って言うのは、あんまりしたくないです。
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寺ちゃんのテクにかかれば、まりかだってボインになっちゃうもんね!!open
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まりか(以下ま):それでは読者お待ちかね(笑)。これは詳しく聞いておきたい!! 寺ちゃんはおっぱいの盛り師じゃないですか。読者の女子も「盛りテクを知りたい!」と思ってると思うの。ここだけの話で教えて~!!
寺島(以下寺):いいですよ。まず、ヌーブラって実は結構面積大きすぎるんですよ。だからドレスの時にチラ見えしちゃったりすることがあるんです。最近はオシャレなヌーブラも出ているけど、やっぱり下着を見せるってのはあんまり美しい事ではないと思うんですよ。僕が男だからかもしれないけど。下着は隠していてほしい!みたいな(笑)。だから僕は、ヌーブラ切っちゃうんです。一回りくらい小さく。
ま:ええ?! 切っちゃうの?!
寺:そう。乳首が隠れる程度の幅で(※画像参照)切っちゃう。まずは両脇の下の肉あたりにヌーブラをつけます。で、そこから思いっきり真ん中に寄せてホックを閉じます。で、下を向いた状態で脇側をちょこっとはずして背中からお肉をかき集めてヌーブラの中に押し込む!
ま:そうそうそれそれ!! まりかもそんなおっぱい大きくないけど、寺ちゃんの盛りテクにかかればボインだもんねっ!
寺:大事なのは「背中の肉まで大事に使う」こと。やっぱね、ドレスの時はヌーブラがイイですよ。透明のブラストラップとかもあるけど、あれも見えてないほうがいいんです。コレ、ヌーブラも見えないし、ブラのストラップも無いのに、胸が綺麗に谷間が寄ってたら、男は嬉しいですよ。おっぱいには夢がありますから(笑)。
ま:ドレスを着る機会の多いキャバの人は絶対イイよね、本当にオススメだから寺ちゃんの盛りテク使ってみて~!! ちなみにブラジャーの時の盛り方は??
寺:ブラジャーの時は、まずは下着屋の店員さんのカップ数を信用しないこと。
ま:えええ?! ななななんで? プロの言うことなのに??
寺:そう。あっでもこれは、あくまで胸を大きく見せたい時の技ね。おっぱいの形にも影響があるので、普段はちゃんとカップ数のあったものを身につけて下さい(笑)。
ま:なるほど(笑)。ここぞという時のための盛りテクね! それでそれで?
寺:盛りたい時は、店員さんに測ってもらったカップの、ワンサイズ下カップのブラジャーを用意してください。例えばCカップの人はBカップのブラね。そうするとお肉が盛り上がって、大きく見えるんですよ!
ま:アンダーは??
寺::アンダーは同じで大丈夫です。そしてつけるときはさっきのヌーブラと同じで、必ず下を向いた姿勢で、背中のお肉を重力にまかせておろし押し込み(笑)、ブラにしまってください。
ま:なるほどー!! すごいっ。今回のコラムは今までで一番実用的だ(笑)。
寺:是非やってみてください(笑)。
ま:それにしてもこういう技って自分で発見していくの? たった一ヵ月で見放されて(笑)、一人立ちしたってことは。
寺:自分で全部考えていくしかなかったですからね(笑)。「ヌーブラ切ればいいや!」って思いついたのも最近だし。でもお陰さまでテクが身につきました。
ま:スタイリストさんって、女のコの身体に割と直接触れる機会多いじゃないですか。それで、なんかエッチな気分になっちゃったりはしないものなの?
寺:それは全然ないですね。現場でも、AV見てても。衣装しか見てないですから。僕にとっての使命は「いかに女のコが可愛く、しかもスタイルも良く見えるようにスタイリングできるか」って事なので。撮影現場にいるときも、服を脱がせてるところは見てます。やっぱり衣装がどんなふうに脱がされて見えるのかはチェックしてます。色味とか。服から下着になるときのバランスとかね。
ま:バランス?
寺:そう、やっぱあるじゃないですか、こういう衣装着てるのにこの下着は合わないな、とか。肉眼で見るのとモニターで見るのでは衣装の色味はかなり変わってくるんですよ。だから女のコが全裸になったら、現場からハケるようにしています。
ま:なるほど~。メイクさんがメイクし終わった後にモニター見るのと同じだ! ちなみにプライベートは? お休みの日は何をしてるの? ちゃんと休んでますか??
寺:休みはあんまり無いっちゃ無いんですが、自分で調整してますね。撮影が無い時に合わせて。ただ休みがあっても何をしたら良いのかわからないんですよね…(笑)。
ま:ええ! 女のコとデートしたりとかしないの?
寺:うーん…恥ずかしいじゃないですか(笑)。
ま:なんで(笑)。彼女の服とか選んであげたりとかは??
寺:そういうのは全然ないですねえ。彼女は彼女で、好きな服着てくれればいいと思うんで。
ま:あまり征服欲的なものはないんですね。「自分の好みの服を!」とか。
寺:ないですねえ。基本Mだから、かな。多分言わない。たぶん、Mじゃないとスタイリストは出来ないですよ。
ま:おお! なんで?
寺:わかんないですけど…。なんだろう、言葉で表すのは難しいんですけど。僕らは制作会社じゃないですか。女優さんがいてくれるからこそDVDを買ってくれるお客さんがあってこそ、メシが食えているわけで。だからスタイリストが「俺がカワイイって言うんだからいいんだ!」みたいな、俺が俺がっていう主張はいらないと思うんですよね。だからMな人の方が合っているような気がします。
ま:なるほど~! それでは最後にこれを読んでくださっているみなさんへ一言!
寺:僕も、この会社に入る前は外資系の結構有名なブランドで働いていたんですけど、今はAVの会社で働いている。人生は何が起こるかわからないんですよね。やってみなきゃわからないことって、本当に沢山あるんですよ。キャバとか、風俗とか、AVでも、世間から偏見があっても、そのお仕事を一生懸命やっている人も沢山いると思います。どんなことでも、やったことが無い人にはなかなかわかってもらえないことだとは思うんだけれど、そういうお仕事をしてる人もしていない人も、温かく見守ってあげてほしいな、と思います。
ま:ありがとうございました~!
寺:あと! 胸はカップにあらず!! 小さい胸でも谷間は作れます!!
ま:わー(笑)盛り師!! どうもありがとうございました!
後半は「盛り師TERA」のテクニック講座になっちゃったけど、それは本文を見てチャレンジしてもらうとして、寺ちゃんと今回話してて「仕事って奥が深いな……」ってシミジミ思いました。 朝早くから、夜遅くまでやる事が盛り沢山! でも、朝コンビニでおにぎり買ったり、女優さんの好きな物リスト作るなんて、スタイリストTERAがやらなくても良いわけじゃない? だけど、自分のためにも最後まで責任持ちたいって気がついた事を全てやる姿勢、勉強になりました。 仕事は「肩書き」じゃないんだよね!! 自分がどこまで、誇りと責任を持って打ち込めるかなんだよね。きっと……。