お仕事NAVI-第71回-
いろんなお仕事を先輩達のインタビューと共にご紹介。理想の環境を探そう。
てぃんくる業界と看板
てぃんくる業界において、看板にもいろいろ規定や制限があり、地域性などの特徴もあるようです。そのいくつかを紹介しておきましょう。
●法律による制限
まず法律的に、店舗型のお店でなければ看板を出すことはできません。ですので、個室高級サウナ、店鋪型ファッションヘルス、サロン、セクシーパブ、キャバクラなどはOKですが、派遣型ホテルヘルスや派遣型ヘルスは原則的に看板が出せません(ただし、地域によって微妙な違いはあるよう)。そのため、無店舗系のお店に面接に出かける際、看板がないと目的の事務所がわからないこともあるので、事前に目印などを聞いておきましょう。
●地域に見る特徴
また、店舗型営業のお店でも、全国的に見ると、関東のお店は比較的看板が小さめ。これは大型フロアの店舗が少ないことが理由のようです。そのため、建物丸ごとお店になっていることの多い個室高級サウナでは、大きな看板が見られることも。もっとも、個室高級サウナの多くは、近隣のお店と協会を作っている場合が多く、協会の内規に従った看板表示を行うため、地域の中で突出して大きな看板を出すことは少ないようです。 一方、関西などでは、風俗店が巨大な看板を出すことは昔から当たり前のようで、関東の感覚で風俗街を歩くと、面食らうほどのインパクトのある看板が続々。関東でも、横浜の曙町のように歴史の浅い風俗店密集地域では、関西ばりの巨大な看板を見かけることができます。
看板の注目度とメリット
看板の注目度は、お店の集客力に大きな影響を与えます。もちろん、お客様や面接に来た女のコを迷わず店頭まで導いてくれるというメリットがありますが、それだけではありません。 まず、看板が大きいということは、お客様へ安心感や信頼感を与える効果があります。お客様も女のコ同様に、知らない風俗店に入るのは不安があるもの。そのため、大きな看板が出ているお店は、きちんとした経営をしているという証明であり、初めての人や、風俗遊びに慣れていない人にも入りやすい存在になるのです。 また、目につく看板であれば、無意識のうちに、その近辺を歩く人たちに、店名やマーク、デザインなどが刷り込まれます。それにより、ふと風俗遊びをしたくなった人の頭に浮かぶのは、自然と記憶に残った看板。具体的なお店への意識がなければ、その看板のあるお店へと足が向くのは当然のことでしょう。 さらに、グループ店では、看板に同じマークやデザインを施していることがあります。その場合、いくつもの看板が連動効果を発揮します。つまり、さまざまな地域で同じマークを目にすることで、いろいろなところにあるお店、つまりグループ店であり、信用できるお店ということをアピールできるのです。また、以前に遊んだことのあるお店と同じマークであれば、系列店でも遊んでみようという気を起こさせたり、お客様への信頼度を上げる効果につながるのです。
取材・文/星野 憲由