一通りの業種は経験済み、私には水商売より風俗が向いてました
●風俗をはじめたきっかけは?
「お金ですね。買い物で借金こさえちゃってそれを返すために」
●初めての風俗のお仕事は何をされたんですか?
「ハコ(店舗型)は回転数がすごいっていうじゃないですか。時間も短いって聞くし体力的に辛いかなって。
デリヘルって1対1でプライベートっぽく出来るから、お客さんに親しみ持って接客できるけど、ハコだと仕事!って感じになっちゃいそうで」
●デリだと、ハコと違って万が一のときすぐに従業員が駆けつけられないのが怖いなと思っちゃうんだけど。
「吉原のソープに入店したんです。正直ソープの仕事をするのは気が引けたんですけど、面接だけのつもりで行ったら採用されて、
気が付いたら流れに乗っかって仕事してました。それから鶯谷のデリヘルをかけもちでやりながら、プロダクションに籍を置いて
モデルの仕事もしてました。昔はスナックでも働いてました。今はここ一本で働いてます。」
●てぃんくるで紹介してる3大お仕事、風俗、水商売、プロダクションを経験されてるんですね。それぞれにいいところ、悪いところがあったと思うんですが。
「水商売は喋ってなんぼ。相手のお客さんによっては本当に言葉が出てこないってことがあるんですよ。それがキツかったです。
風俗だと話がうまくなくてもお仕事は出来るな、と。無理して会話を続ける必要がない、神経使う必要がないなって。
プロダクションのお仕事は話がうまくなくちゃ出来ないもんでもなかったし、風俗みたいに特別なことをしなくて済んだかな。
私はグラビアとか撮影会の仕事が多かったんです」
●どんな撮影会だったんですか?
「素人のカメラマンと1対1の撮影会でした。半分言われるがまま(笑)」
●触られたりしません?
「それはないですね。カメラマンの方が気を遣ってくださるから安心出来ますよ。怖いイメージがあるんでしょうけどね。
休憩にはお茶やお菓子も用意してくださって。普通の仕事で1日拘束されて、こんなにはもらえないだろうなって額をもらってました。
割がいいと思いますよ。人によるでしょうけど私の場合は2時間で3万でしたから。そこから事務所の取り分は引かれましたけど。
もちろん脱ぎのある仕事です。でも脱ぐってことは分かってたことだから、それは割り切ったし」
●カメラマンによっては性器を見せてくれ、って方もいたんじゃないですか? 「いましたよ。股間フェチだったらしくて、全裸で椅子に座って分娩台のように脚を広げてくれって。
その人、最後にモデルの下のヘアをもらうっていうのがお約束らしくて。フィルムケースに名前を書いて大事にしまってましたよ?。
地方からいらしてた人だったんですけど、性器の写真を撮ることは奥さんも了承済み。奥さんも半ば諦めてるんじゃないですかね??」
一瞬でも外の空気が吸えるデリヘルは私に向いてますね。仕事も男も束縛されるのは嫌いなんで。
●いろんなお仕事をされてきてデリヘルをチョイスされてますが、選んだ理由はなんでしょう?
「デリだと仕事に行く時に一瞬でも外の空気を吸えるので。接客内容は同じでも、場所が違えば新鮮だし。
逆に吉原は長時間拘束されて外出出来ないんです。束縛されるのが苦手なんですね、私」
●じゃぁ彼氏に縛られるのも苦手?
「そうですね。昨日何してた、今何してるってイチイチ聞かれるのはイヤ。聞くこともしないです。知ってどうする?って思っちゃう」
●らんさんが彼に求めることってなんですか?
「嘘はつかないでほしいです。例えば、キャバクラに行ったとしても正直に言ってくれれば許せる。
自分がこういう仕事してるからそう思えてきたのかもしれないけど」
●ご自分が嘘をついたことはないんですか?
「あ?……ありますよ、それは(苦笑)。仕事のことで嘘つかざるを得ない時もあるし。私嘘つくのが下手で、
つい最近も男友達にバレちゃいました。夜中、仕事帰りにその彼に会ったんですけど、風呂上りのような妙に
さっぱりした顔で来たんですって(笑)。そのときはシャワーを浴びてきたのかもしれないし、って突っ込まれなかったですけど、
真夜中まで仕事してるなんておかしい。ってことで追求されちゃって」
●その方はお付き合いしてる男性?
「肉体関係があるビミョーな友達(笑)。ちゃんと付き合おうって話したわけじゃないんです。仕事のことも知ってるものだから、
逆にそういうことも言えないですね。仕事のことを話すとやっぱりいい顔しないし。この仕事がどんなものか分かってる人とは
やっぱり付き合いにくい。仕事のことまですべてひっくるめて受け入れるって、難しいんだろうって思いますよ」
熟女のニーズって意外と多いんですよ。風俗で働いていく上で、年齢のハードルは思ったより高くないかも。
●ところで。人妻と呼ばれることになにか思うことはありますか? 実際はご結婚されていないじゃないですか。
「響きとして悪くないかな。イケナイことをしている感じがしますよね。人妻って付くだけで。敷居が高いっていうか、ちょっと手が届きにくいっていうか」
●お客さんの反応はどんな感じなんですか?
「プレイ中『旦那さんともこうなんだ』って言われますね(笑)。男性にしてみれば、他人の奥さんと遊んでる感覚が楽しいんでしょうね。
旦那さんがいるのと彼氏がいるのって重みがまた違うから。鶯谷のお店のときは、籍を置いている方々は40歳50歳が中心で、
ほとんどの方が人妻や熟女だったんです。ママが私の母と同じ60代前半だったし。私なんて一番年下。だからか、
お客さんが求めるものも若い女の子がいるお店と違うんですよ。年配のお客さんは若めの子、20代のお客さんは年上の女性で、
自分の親世代を選ぶっていうか。当時、私がお相手したお客さんは、若くて同世代、ほとんど年上の方でしたね」
●熟女の方たちはどれくらい稼いでいたんでしょう?
「あんまり人気店じゃなかったからそんなにないと思うけど、私よりはあったんじゃないかな。多分20万以上は稼いでたと思いますよ」
●主婦の方が20万稼いだら、家計の足しには十分ですよね。
「そうですね。熟女の需要って意外とあるんですよ。熟女好きのお客さんが求めるプレイは『マザコンプレイ』なんですが、
私にはできないかも(笑)。お客さんは自分にないものを求めるから、私じゃ同世代の男性の母親役っていうのは出来ないですよ」
●そう考えると、この商売って先が長いですね。
「20年後の風俗業がどうなってるかわからないですけど、もし同じように熟女に対して需要があれば、やっていけなくもないなって(笑)。
年齢的な関係で長くは出来ないなって思ってたんですけど、ハードルはさほど高くないかも。そこまでやっていたくはないですけどね(苦笑)」