1時間に100件以上のメールをやりとりしてます。返信のスピードが命です。
●お客さんをリピートさせるコツってあるのかな?
「単純に返信のスピードが速ければお客さんはついてきますよ。これは間違いない。5時間待ってようやく返されたって
面白くないでしょ? すぐに返したら相手もその気になってすぐに返してくれる。あとはそのキャラになりきってウソつかないこと
●キャラになるってことはウソではないの?
「例えばミサって子でメールしたら、ミサなりの本音で相手と付き合うってこと。ミサが気に入らない文章が返ってくれば
ケンカもするし。相手に媚びないってことかな」
●お客さんの男性はどんな人が多いの?
「ぶっちゃけ、ヤリたい人。会いたい人。会えないっていうと怒り出す人もいますよ。なぜか『結婚しよう』って
迫ってくる人とか。勝手に盛り上がってるみたい(笑)。あたしのお客さんは萌え系、H系。95%以上はH系だね。
だからあたしのキャラもH系で返してることが多いかな」
●ちなみに画像送って、って言われることもあるでしょ?
「今写真ないから送れない、恥ずかしい、普通の写真とHな写真どっちがいい? とか聞いてごまかす!」
●Hな写真! って言われたら?
「今Hなことしてるから一緒にしない? って違う方向に話を持っていく。名づけて「いつの間にか忘れさせ作戦」!
初めの話から蛇行してるんですよね。それで「もういい」って言われたら無理につなぎとめない。やったら逆に怪しまれるから。
去ったらさようなら。また新しく見つけるだけ」
●なるほどねぇ~!! ところで1時間にどれくらい返すの?
「あたしは120件くらい」
●ってことは~1分2件???
「悪くても100件は返しますね。文章量は男の人のニーズに合わせて。短すぎても失礼に当たるから良くない。
とにかく会話が出来てないとダメ。どんなに少なくても会話のキャッチボールがないと」
●メールを書いている時間は?
「10時間くらいかなぁ? 休憩時間とかトイレに行く以外はずっとパソコンの前に座ってますよ。あたしは会社に
行って書いてるんだけど、会社の人が見回ってるし、不用意にサボれないんです。素行が目立っちゃうと
『もう来なくていい』ってことにもなるし。一応会社ですからね。それはどこでも一緒じゃないですか。
中には男性でそういう仕事をしている人もいるみたい。芸能人とかお笑い芸人さんで食えない時に仕事してた人もいたみたいで」
●お給料ってどういう計算でもらえるの?
「それは会社のシステムによって違うんです。1件受信していくら、送信していくらのところもあれば、受信と送信の
バランスで決まるところもある。私は後者です。送信ばっかりしてても、お客さんから返事、受信がなければお仕事に
ならないって考え。今は時給1600円もらってますけど、始めた頃は1時間に40件も打てなくて、時給800円だったんですよ。
面接行って、話が違うって思ったんだけど、とにかくすぐにお金が欲しかったから。働いたその日にもらえるし」
●どれくらいの期間でお給料が上がっていったんだろう?
「今の時給になるまでは1年かかってます。初めは1000円に上がって満足してたんです。でも打てるようになって、
お金がもらえるようになったら目標が出てきたんです。本当に貧乏だったのでまず生活を立て直すのと、そんな生活に
戻らないように貯金する。それで余裕があれば好きなものを買う。それに結婚資金も貯めたいし」
●現在の月収はどれくらいなの?
「25~30万くらいです。それ以外には仕事してないので」
将来は結婚して幸せになりたい!今、彼氏はいないんですけどね(笑)
●この仕事はいつまで続けようかなって考えてる?
「いつまで、っていうのはないけど、結婚するまでかな。結婚してからも続けるかもしれないけど。生活が大変だったら
あたしも働くしかないでしょ。パートよりこっちの方がお金もらえるし、現ナマでもらったほうが助かるじゃないですか。
帰りに夕飯の材料買って帰れるんだから。旦那に内緒でもやりますよ(笑)」
●ちなみに今彼氏はいるの?
「ごめんなさい! いません!!」
●いや、謝らなくてもいいんだけど(笑)。さっき結婚資金貯めてるって言ってたから、そういう人がいるのかなって。
「残念なお知らせですけど、いないんです」
●理想のタイプはどんな感じ?
「王子様系。顔が良くて頭が良くて運動できて美しい人」
●Gacktみたいな?
「イヤです!!」
●ああっ・・・そう(涙)。
「自分が見て光ってる人がいい。すごいなって尊敬できる人。芸能人で例えられる人はいないですね。その人はその人ですから。
自分のことを叱ってくれて、相手のために自分が努力できる人。そんな人を自分が支えられたら最高ですね」
●今そういう人がいるのね?
「いえ、あの、その…(赤面)…………」
●恋をしているんだね(笑)。
「人を好きになってないとダメなんです。その方がエネルギーが出るし。恋愛をしても、それが本気とかプチとか」
●プチ???
「プチ恋愛とか、チャラチャラな恋とか。その時は本気だったんだろうけど、今考えればプチだったのかなぁって思うこともありますよ。
だから今でもこうして独身でいるのかなと」
●そんなに結婚したい?
「はいっ!」
●結婚に憧れてるんだねぇ~。 どんな奥さんになりたい?
「旦那を支える人。上からも下からも横からも! 旦那さんの好きなことを理解して応援してあげたい。
その世界のことがわからなくても、少しでもわかるようになりたい」
●もし旦那がこの仕事を理解してくれなかったらどうする?
「やめます!」
●さっき内緒でもやるっていったじゃ~ん!!
「や、やりますよ! この仕事をパートで(笑)。それでもイヤだって言われたらスーパーでパートします」
●ところで、友達はこの仕事のこと知ってるの?
「親友は知ってます。でもそういう人じゃなければ言えない。軽蔑されそうで。あ、両親も知ってるんですよ(笑)」
●ええっ!?
「バレちゃったんですよ(笑)。まだ実家にいた時にマニュアルを家に持って帰って、机の上に置いたままにしちゃって。
うちって門限がすごい厳しくて10時までに帰ってこいって言うんです。それじゃファミレスでもコンビニでも稼げないでしょ?
門限伸ばすかそういう仕事させてくれっていう話をしたら、そういう仕事を許すって(笑)。普通は逆じゃないかと思いますけどね~ 。
親公認なんてやめろとかも言われないですよ。それで生活出来てるんならいいんじゃない? って。あとは早くいい人見つけなさいって」
●もう言われるんだ~。24歳なのに。
「周りが結婚し始めてるんで。親のほうがなんだか焦ってるみたい。あたしも本当は早く結婚したかったんで。
子供生むのだって若いお母さんの方が子供の間ではウケがいいですよね。出産の体力の問題もあるし。
子供が若いうちに親が死んじゃうのもかわいそうでしょ?」
●じゃ、3年後はなにをしていたい?
「結婚して幸せになります!!」
●回答、はやっ!!
「3年後ですから、子育てが忙しくて、って感じですね(マジ)」
◆取材協力◆
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若手俳優・高宗謙三さんがマスターを勤めるお店。演劇界だけでなく、いろんなジャンルの人間が集まるお店。ゴールデン街・花園3番街の豹柄のドアが目印。