聞き書き彼女たちのセックス

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CASE 07-2/4
高田 佳子(36歳)
化粧品販売 和歌山県出身
「今日はやってもいいよ」。その余裕が女を綺麗に見せる
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学校をさぼって、夢ばかり見ていた
「私ね、勉強できたんですよ。地元ではいつも賢いので評判で。ほら、田舎だとなんでもバレるじゃないですか。いつも『勉強できていいね』とか言われて、なんか居心地悪かった。お正月とか親戚の人が来ると、医者になれとか言われるんだよね。でも、周りの大人に医者になった人なんかいないから、医学部に行くのにどれだけお金がかかるのか、とかプランもなしに言うだけなんだよね。なんかそういう大人ってダメじゃん、と思ったりしてたかな。親ともなかなか上手くいかなくて、早く東京行きたいって思ってた。別に不良だったわけじゃないんだけどさ。

 親は厳しかったなあ。父親は土建関係の会社をやっていて。母親は呉服屋を趣味でやっていた。家族が仲いいとかそんなの全然なくて、父親はいつも怒鳴ってるし、母親も苛々してる感じ。ことあるごとにぶたれてました。竹のものさしで。痛いですよ。とにかくすぐ手が出てくる。姉がいたんですけど、姉は要領がいいっていうか、そんなことなくて。私にすべて集中したって感じ。親から見てむかつくとこあったのかもしれませんね。小学校5年生で生理になったんだけど、母親には『もう? 嫌だね。この子は』って言われたの、すごく悲しかった。傷つきました。

 そんなこんなで家にいるのが楽しくなかったからだと思う。だんだん家にも学校にも寄り付かなくなって。中学生くらいからは、学校に行くふりして公園とか、隣の町の繁華街に『登校』したりしてた。いつもぼうっと『東京行きたいな』とか、『女優になりたいな』とか思ってて。でもどうやって女優になるとか、情報ないじゃないですか。今みたいにオーディション雑誌とかないわけだし。時間ばかりが経って。したいこともできなくて、焦りばかりで心がいっぱいだったって感じ。それでかな、学校も勉強もつまらなくなったの。つまり目標が持てなくなっちゃったんだよね。

 でも小さい頃は楽しかったですよ。私男の子と凄く仲良くて。おてんばだったから、女番長って感じで慕われて。でも、思春期になると、男の子が『あ、こいつ女だ』って意識するじゃないですか。そうすると、だんだん群れて遊べなくなるから、孤独になっていったな。でもいまさら女の子の中にも入れないっていうか。ほら、私、男らしいから(笑)」

本当は奥手だった、10代の私
「初体験は16歳。従兄弟とでした。うちによく遊びに来てたから、小さいときみたいにプロレスごっこして。でもその間に相手がもぞもぞして『ほら、お前のせいでへんな所が腫れた』って。おかしいでしょ?

 で、そのままなんとなく、合体しちゃったって感じ? 痛かったけど、相手があんまり可愛いから、許した。相手は当時大学生だったんですけど、慣れてた感じですね。私が最初ではなかった。彼とは一回きりです。

 それからしばらくして、高校中退して、家出して大阪に行きました。年齢ごまかしてウェイトレスすることにして。同じく年齢ごまかしてアパート借りたの。家が自営業だから、わりと現金があったの知ってたんで。母親のお金10万と印鑑盗んで。月9千円の風呂なし、トイレ共同のアパート借りました。簡単でしたよ。

 親はねえ。私のことは高校中退した時点であきらめたみたい。どこに住んでるか、調べはついてるはずなのに、一度も来ませんでした。私も『気楽でいいか』って。その頃は楽しかったですわ。ウェイトレスや水商売なんかで稼いで、夜はディスコで遊ぶ。でも私、いつまでも奥手だったんだな。