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第22回 シミ対策
タイトル年齢とともに突然表れる肌トラブルで、女性のお悩みナンバーワンは、顔や身体にできる「シミ」。
そこで今回はシミの発生する原因や予防法をご紹介。
いくつになっても素顔に自信が持てる美肌を目指しましょう。

監修/戸佐眞弓(まゆみクリニック)
イラスト/トシダナルホ

ナゼ紫外線はお肌に悪い?
シミが生まれるメカニズム

シミができる原因として、誰もが知っているのは紫外線の影響によるもの。
しかし、なぜ紫外線を浴びるとシミができてしまうのでしょうか?
肌の表皮には、色素をつくる役割を持つ「メラノサイト」という細胞があります。
そして、このメラノサイトで生成されるのが「メラニン色素」と呼ばれる黒い色素。
メラニン色素の役割は、紫外線により皮膚細胞が破壊されるのを防ぐこと。
そのため、紫外線が当たるとたくさんのメラニン色素がつくられ、肌が黒く変化します。
これが日焼けにより肌が黒くなる原因。
通常、メラニン色素を含んだ細胞は、肌のターンオーバーによりはがれ落ちて元に戻ります。
しかし、大量に紫外線を浴びたり、年齢とともに肌の新陳代謝が低下すると、メラニン色素が皮膚にとどまってしまい、シミとなってしまうのです。

紫外線のせいだけじゃない!
あなたのシミはどのタイプ?

シミの多くは紫外線が原因。
でもじつは、ニキビなどの肌トラブルやホルモンバランスの乱れによって発生するタイプもあります。

【タイプ1】老人性色素斑
紫外線の影響を受けやすく、頬やこめかみにできやすい。
ソバカスより大きく、30歳を過ぎた頃から表れることが多い。

【タイプ2】ソバカス
メラニン色素が沈着した細かい点状のシミ。
頬や鼻の上にできやすく、紫外線を浴びると色が濃くなる。
色白の人に多く、遺伝的な原因が大きい。

【タイプ3】炎症後色素沈着
ニキビややけど、化粧かぶれなどにより肌が傷つき、炎症を起こしたことが原因。
炎症によってメラノサイトが活性化し、その後メラニン色素が沈着してシミとなる。

【タイプ4】日光性色素斑
紫外線を浴びたことが原因で発生するシミ。
多くのシミがこのタイプ。

【タイプ5】肝斑
ホルモンバランスの乱れによってできるシミ。
顔の左右対称に表れ、頬や目の下、額、口のまわりに多い。
妊娠後に発生することも。

いくつになっても素顔に自信が持てる肌に……
シミの予防対策

シミはいったんできてしまうと、なかなか消すことができません。
今はシミとは無縁でも、キチンと日焼け対策をしなかったことで、シミの予備軍が肌の奥に隠れているかも……。
シミのもとをつくらない、表面化させないためにも以下の項目に注意してしっかり予防しましょう。

■紫外線を避ける
シミのもとであるメラニン色素をつくらないようにするには、紫外線対策は必須。
外出時には日焼け止めをしっかり塗り、肌をガードして。
ただしSPF数値の高いものは肌に負担をかけるため、タウン用にはSPF20程度がベスト。
2~3時間置きに塗り直しを。

■肌をいたわってスキンケア
過剰なスキンケアや、肌に合わない化粧品はシミのもと。
肌に刺激を与えないよう、スキンケアはやさしくていねいに行うのが基本。
ニキビ跡が残るとシミに変化することもあるため、早めに治すこと。
ナイロンタオルなどで身体をゴシゴシこするのもNG。

■ホルモンバランスを整える
肌機能を高めるには、ホルモンバランスを正常に整えることが重要。
毎日しっかり睡眠を取り、疲れを身体に残さないように注意。
また、ストレスはメラノサイトを刺激するホルモンを分泌させ、メラニン色素の生成を促進するため、上手にストレスを発散させることが大切。

日々の努力で改善できる
毎日のシミのケア方法

短期間でシミを消すことは難しいですが、薄く目立たなくすることは可能です。
あきらめずに、以下のような毎日のスキンケアや食生活でシミを改善しましょう。

【美白効果のあるコスメをチョイス】
毎日のスキンケアには、美白効果の高いコスメを選んで。
メラニン色素の生成を促す酵素、チロシナ-ゼを抑制する「ビタミンC」「アルブチン(コケモモエキス)」「コウジ酸」などを配合したコスメが効果的。

【シミに効果的な食生活】
肌のことを考えたら、毎日の食生活にも気を使いたいもの。
メラニンの生成を抑える「ビタミンC」、抗酸化作用に優れた「カロチノイド」「ポリフェノール」を含む食品を摂り入れて。
食事が不規則な人は、サプリメントを活用するのも◎。
さまざまなビタミンを含んだマルチビタミンからトライ。

・ビタミンCを多く含む食品
ブロッコリー、小松菜、イチゴ、グレープフルーツ

・カロチノイドを多く含む食品
トマト、カキ、ニンジン、カボチャ

・ポリフェノールを多く含む食品
大豆類、お茶、赤ワイン

お答え

最近ビタミンCを配合した化粧水や美容液をよく見かけます。
美白効果があるようですが、それはなぜですか?

新ガールズクリニック

ビタミンCを含んだ食品が肌にいいことで知られているように、化粧品からビタミンCを取り入れることも非常に有効。
ビタミンCには、メラニン色素を生成するシロチナーゼをブロックし、メラニン色素を薄くする還元作用があり、美白に効果的です。
また、シミをつくる原因となる活性酸素を抑える作用もあるため、シミが気になる人は試してみてはいかがでしょうか。

戸佐 眞弓

形成外科・皮膚科医
戸佐 眞弓

11月3日生まれ。東京女子医科大学卒、医学博士。東京女子医科大学 形成外科学教室、帝京大学医学部附属病院 皮膚科学教室を経て、まゆみクリニックを開業。専門は、ピーリング、レーザー治療、脱毛レーザー、スキンケア。