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第61回 梅雨期の体調管理
ジメジメ、ムシムシ……、天気も気分もスッキリしない梅雨シーズンが今年もやってきました。
何となくダルかったり、疲れやすかったり、体調が崩れやすくなるこの時季を、軽やかに乗り切る策を紹介しましょう。
監修/伊藤都(伊藤メディカルクリニック)
イラスト/トシダナルホ
どんよりした曇り空に雨模様のジメジメした日かと思えば、翌日は真夏のような暑さ、その翌日はガクンと気温が下がって「梅雨冷え」……というように、梅雨の時季は短い期間で天候が変わりやすいため、気温や湿度の変化に体内の恒常性(気温の変化に合わせて体温を調整する作用)が追いつかなくなり、それが原因で体調が崩れやすくなるといわれています。
梅雨の時季に起こりやすい体調の変化
気分が憂うつになる、身体がダルい、疲れがとれない、風邪をひきやすい、頭痛、食欲不振、肩こり、腰痛
雨の降る日は気圧が低いのですが、この時季は気圧の低い状態が何日も続きます。
気圧が低いと、体内で炎症を起こすヒスタミンという物質が増加します。
ヒスタミンは、交感神経を刺激するため、筋肉や血管が収縮し、疲労物質がたまります。
その結果、関節痛や腰痛、肩こりが悪化するといわれています。
さらに、ヒスタミンは脳の血流をも増加させるため、これが原因で頭痛が悪化することもあります。
毎朝、天気予報のチェックを!
朝と夜とで気温差が大きいのも梅雨の特徴。
雨が降るか降らないかだけでなく、最高気温と最低気温を確認して、カーディガンやジャケットなど、着脱できる上着を持っておくのも„乗り切り策“の一つ。
38~40℃のお風呂で半身浴を!
湿度の高い時季は体内に水分をため込みやすいため、それがむくみやダルさの原因となります。
その上、発汗作用もダウンし、汗もかきにくいため、全身の血流を促し、新陳代謝とリラックス効果のある半身浴はオススメ。
入浴時間は額に汗がにじむのを目安に。
いつもより規則正しく!
人間の身体は、温度や湿度が変化するだけでかなりのストレスを受けます。
ですから梅雨の時季は、普通に生活しているだけでも身体はヘトヘト。
いつもよりちょっとだけ、栄養バランスや休養のことを気にしてあげましょう。
私は雨の日が嫌いなので、梅雨の時季は精神的にめいってしまいます。
体調も気になりますが、梅雨を明るい気持ちで過ごすにはどうしたらいいでしょうか?
確かにどんよりとした日が続くと気分もめいってしまいますよね。
ただちょっと視点を変えて、この際、日本の四季ならではの「梅雨」を満喫してみようと考えてみてはどうでしょう。
アジサイの美しいお寺や雨が似合う日本庭園なども、この時季が“旬”ですから。
内科医
伊藤 都
伊藤メディカルクリニック院長。医学博士。平成7年、杏林大学医学部を卒業後、平成15年には女性の健康と美しさ、若々しさを保つことを目的に同クリニックを開院。女性ならではの細やかな配慮と気さくな応対は、同世代の女性たちからも評判が高い。