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第69回 プレうつ病(軽症うつ)~症候群のいろいろ~
「何もかもおっくうで、めんどー」「やる気が出ない」「睡眠はとっているのに、疲れがとれない」。
そんな本格的なうつ病のちょっと手前にある状態、“プレうつ病„ともいえる、軽症うつが若い世代に増えているようです。
監修/榎本稔(榎本クリニック)
イラスト/トシダナルホ
やる気が出ない、常に憂うつな気分、悲観的になるといった精神的な症状や、眠れない、頭痛、食欲がないといった身体の不調も表れるのが軽症うつ。
「うつ病」まではいかないものの、れっきとしたうつ症状が表れる軽症うつは、なんと7人に1人は経験しているといわれるほど、現代社会ではポピュラーな症状です。
だからといって、放置しておくと本物のうつ病に進んでしまうこともあるので、油断はできません。
この段階できちんとした対処をしておくことが大事です。
最近、疲れやすいし、やる気も出ない、これまで好きだったことにも興味が持てないなどの兆候があったら、「軽症うつ」を疑ってみてください。
うつ病と同様、疲労やストレスが原因といわています。
脳内の「セロトニン」「ノルアドレナリン」という神経伝達物資の分泌が不足することで、脳に不調が起こります。
うつ病に進行しないためにも、うまくストレスと疲労を解消することが肝心です。
とはいえ、ストレス発散法、疲労解消法は、その人に合った方法でなければ逆効果にもなりえます。
ですから、一概に身体を休ませましょうといっても方法はそれぞれ。
自分が一番休まる方法、ストレスを発散できる方法を見つけておくことがポイントです。
・タンパク質(肉・魚・大豆製品)を中心とした栄養バランスのとれた食生活を心がける。
・0時までに寝る習慣を!
ゆっくり休養がとれない状況にある場合は、気分転換をしてストレスとうまく付き合いましょう。
直属の上司が苦手なタイプで、顔を見るだけで胃がチクチク痛み、出勤時も憂うつな気分になります。
何か解決策はありますか?
誰にでも苦手なタイプはいるものですよね。
ただ苦手だからと、気持ちが引っ込んでばかりいると相手にもそれが通じてしまいます。
上司を立てながらも、仕事上で言うべきことは言わせてもらい、柔軟な心で対応する習慣を身につけていくと、少しずつ楽になるのでは。
心療内科医
榎本 稔
1月11日生まれ。東京医科歯科大学医学部卒、医学博士。日本外来精神医療学会理事長。成増厚生病院副院長、東京工業大学保健管理センター教授を経て、榎本クリニックを開業。 榎本クリニック/電話 03(3982)5321