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第77回 薄毛、かゆみ、ニオイ……頭皮トラブル
ぽかぽかな春は過ごしやすい一面、髪や地肌にとってはいいことばかりではないようです。
頭皮トラブルが多発しやすいシーズンでもあるのです。
監修/戸佐眞弓(まゆみクリニック)
イラスト/トシダナルホ
頭皮は、顔のお肌と比べると格段に放っておかれている感がありますが、いかかでしょうか?
ご存じの通り、顔のお肌と頭皮は額と「陸続き」です。
顔のお手入れには、一年中、気も手も抜くことはありませんが、果たして地肌は……。
地肌もれっきとしたお肌であること、そして健康でつややかな髪を生み出す土壌であることをお忘れなく!
最近は、20代の女子の間でも抜け毛で悩む人が増えているとか。
抜け毛の主な原因を挙げてみました。
(1)流し残しのシャンプーの仕業
洗い流されなかったシャンプー剤が地肌を過敏な状態に陥れ、かゆみや炎症を起こす。
流し残しのシャンプーの仕業
(2)生活習慣の乱れ
睡眠不足や食生活の乱れ、極端なダイエットにより、ホルモン分泌が正常に働かなくなり、髪や地肌に悪影響が……。
(3)首や肩のこり
血行不良が地肌にも響き、頭皮への栄養分が思うように行き渡らず、抜け毛を引き起こす。
シャンプー剤は、よ~く洗い流す!
すすぎだけでも最低2~3分を目安に。
自分のペースの中で、できる限り規則正しい生活を。
長時間、同じ姿勢でいるときは、時々首や肩を回して筋肉を緩めよう。
動物界では、春は暑い夏に備えて毛が抜ける時季といわれています。
人間も年間を通して、この時季の抜け毛が最も多いというデータがあるとか。
ブラッシングやシャンプー時、なんとなくいつもより毛が抜けるかもという程度ならば、それほど心配はないでしょう。
春は生活環境が変わる時季でもあります。
その変化に伴う精神的なストレスや疲労が原因となるような大量な抜け毛のときは、すぐに皮膚科医を受診してください。
【強い紫外線】
顔と同様のダメージが髪や地肌に
《対処法》
UV カットのヘアケア製品を用いたり、日傘や帽子で紫外線を防御する
【強い風・気温の上昇で汗をかきやすい】
花粉やホコリが髪や地肌に付着し、地肌が汗や皮脂で汚れる
《対処法》
毎日のシャンプーで汚れをしっかり落とす。
ただし、地肌に付いた皮脂や汚れは、ただシャワーで流すだけでは落ちないので、指の腹で地肌をマッサージするようにしっかり余分なものを落としましょう。
ここで注意してもらいたいのは、汚れがひどい時期だからといって、一日に何度もシャンプーするのは逆効果。
シャンプーは一日1回を目安に。
そしてシャンプー剤が残らないように十分にすすぐことがポイントです。
すすぎが不十分だと抜け毛やフケの原因となってしまいます。
毎朝シャンプーしているのですが、強いかゆみがとれません。
爪を立ててかいてしまいます。
かゆみを軽減させるにはどうしたらいいでしょうか?
(22 歳・接客業)
原因はいくつか考えられます。
シャンプー剤がきちんと流されていない、シャンプー剤が合わない、もしくはすでに地肌に炎症や湿疹が出ていることも考えられます。
かゆみが強くかきむしってしまうほどならば、早急に受診することを勧めます。
形成外科・皮膚科医
戸佐 眞弓
11月3日生まれ。東京女子医科大学卒、医学博士。東京女子医科大学 形成外科学教室、帝京大学医学部附属病院 皮膚科学教室を経て、まゆみクリニックを開業。専門は、ピーリング、レーザー治療、脱毛レーザー、スキンケア。