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元ヤン・AV女優・タレント・作家etc.と、一筋縄ではいかない肩書きを持つすぎはら美里。某民放テレビ局プロデューサーで、目には見えないセーターがいつも肩にかけられているマーキー。この両極端な男女2人による赤裸々な往復書簡。
マーキーに笑われるのを覚悟で白状します! ゾッキー時代、みり的には「フミヤ似」と思っていた超~好きな彼を、「鼻毛の出ている車だん吉(※1)じゃん」と仲間に言われた事があった。驚愕だった。箱乗りしている車から落ちそうになった。イケて見えてるその男が、世間的には全くイケてないという新事実。そしてその鼻毛というチナラ(※2)より恥ずかしい存在が、全く目に入っていなかった“恋盲目”な、みり。総長としては失格である。
トラック運転手をしていた時代、とにかく夜は遅く朝は早い生活に、半同棲していた彼と一時も離れたくなくなって、「外国にいる父に引き取られることになった」という、さんまさんでもつかないような嘘をついて辞めた。
テキ屋で数字合わせ屋のバイトをしていた時代、向かいの焼きそば屋担当の男を好きになった。汗を流しながら油にまみれて焼きまくる彼の顔しか見ていない為、小学生に「あの女、にやけてて気持ち悪い」と噂され、客1人寄りつかなくなる始末。
現在も恋バカINGだが、今彼の顔ばかりを見て歩くから、電信柱にしょっちゅうぶつかる。恋(バカ)に効く薬はないとはこの事だ。
人は恋する事によって盲目になり、夢中を超える事によってバカになる。こうして振り返ると、恋バカになっている自分はしょーもないだけの感じがするが、それは違う。
エジソンは電気に夢中になって電気バカになり、多くの電気器具を発明した。ライト兄弟は空飛びたいバカになり、飛行機を発明した。何かにバカになるというのは、そういうことだ。それをやっているだけでいい! いや、それだけをやっていたい! 他は何もいりません! 挙句、それが何かの結晶となる。
恋は偉大だ。何故ならば、「とにかく超~幸せ♪」になるからだ。こんなに凄い事はない。何であっても、究極のバカになれればそれは「天才」なのである。だから現在、みりが今彼を好き好き過ぎて脳内沸騰し、今彼の為にメイド服でキッチンに立つ(※3)事も、天才がゆえなのだ!
ただ一つ。冒頭で述べた過去の恋バカと変わったのは、そのパワーを仕事に活かす事が出来るようになった事だ。辛い事があれば彼に癒され、エネルギーが満たされてまた走る! 楽しい事は倍増し、あなたがいるなら何もいらない!と言いつつ、彼の為にもっと綺麗になって、もっとたくさんの景色を一緒に見たいから仕事を頑張ると、いい豪欲になった。
恋が女を磨く。片思いでも両想いでもどっちでもいい。女の人生において恋が全てを面白くさせる。それが女の発明だ! 人に笑われてもいーじゃねえか!もっともっと恋にバカになって、女アゲてこーゼ♪!