SM往復書簡
元ヤン・AV女優・タレント・作家etc.と、一筋縄ではいかない肩書きを持つすぎはら美里。某民放テレビ局プロデューサーで、目には見えないセーターがいつも肩にかけられているマーキー。この両極端な男女2人による赤裸々な往復書簡。

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すぎはら美里 dearマーキー
第5回「浮気」
「酒池肉林 ≤ 真実の愛」
おやおやマーキー、何だか穏やかじゃないねえ。浮気だあ? おいコラ、そんなもん血祭りぢゃっ!

生物学的本能として男は浮気してもしゃーないみたいな発想があるけど、本能のままに許してった暁の責任やらは、今の男共に果たして取れるのか?

極道の女たちのように「本妻はドンとかまえて」なんて、みりは出来ない。「覚悟しぃや~!」(※1)とパイナップル爆弾のピンを抜いて、その現場ごと吹き飛ばす! Bom♪

まあ結局「どこからが浮気?」って事なんだけど、基本的には手を繋いだなんてのはもうフルボッコだわね。最近不倫ブーム(※2)らしいけど、他人事として見たら「潤滑油になるなら」とか「バレない事を絶対ルールに」とか言えちゃうけど、自分事となったら別。元レディース総長としては、基本男は「硬派」であって頂きたい。押忍。

浮気の理由として、女は「寂しさ(心)を埋める」とかメンタルものが大半だと思うんだよね。そんなロマウーメン(ロマンチックメンタル女)に生きる女たちは、「1回くらいなら……」って話をよく聞くけど、寂しさに負けて浮気したって、ずっと心のどこかに女は残るじゃない? 残りの半生を「それモヤ」しながら生きてくなんて! 女は死ぬまでお姫様なんだから、もっともっと自分を大事にするべきよ!

先にも述べた「バレない事が絶対ルール」に関しては、医学的に、女は“色”を見分ける能力が男の倍あるらしいので、顔色が変わるアホな男たちの浮気を、嫌でも見抜いてしまう訳だから、やはり、男共、浮気はしたらいかんのです。

と言いつつ。みりはつい1年前まで「浮気賛成派」でした(滝汗)。それこそバレなきゃええやんと思っていたし、酒池肉林の異名も持つみりとしては、男は性の捌け口とも思っていたし。10代の頃なんざ「今彼を好きだと実感する為」なんて、えらい言い訳で浮気しまくっておりましたが。本物の恋にぶちあたるとコレが変わるんだなー♪ 真っ直ぐに大好きになって、真っ直ぐに愛されると、人は裏切れなくなるのだという事を、大人になってようやく知りました(哀愁)。

要は刺激だろ?! 刺激が欲しいんだろ?! 何でもすぐに欲しい物は手に入り、妄想する事の必要がなくなったこの時代にみな甘んじて、てっとり早く男女溢れる世界で、それを刺激とする。確かに、素敵な人はたくさんいる。気持ちが変わるのならば仕方ない。だけどこんなご時世だからこそ、心身共に「本物」を見つけていこうゼ、と思う訳です。「心は裏切ってない」などとほざく浮気男は根絶やしにしたるで♪
(※1)「覚悟しぃや~!」…ヤクザ社会に生きる女たちの壮絶な生き様を描いた、日本を代表する任侠映画『極道の妻たち』(通称・極妻/ごくつま)の名セリフ。岩下志麻、かたせ梨乃、高島礼子など、熟女マニア垂涎の超豪華キャスティングで、別の意味でも人気の作品。↑戻る

(※2)「不倫ブーム」…何年かに一度流行る(とされる)恋愛傾向。『金曜日の妻たちへ』('83)『失楽園』('97)『愛の流刑地』('07)など、主にTVドラマや映画にうまいこと乗せられ、うまいことヤろうとする現象を指す。↑戻る
SM往復書簡エンド
イラスト:川崎タカオ
マーキーからの質問
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すぎはら美里
すぎはら美里
すぎはら美里◎レディース総長→AV女優→芸人→タレント&作家…テレビ・ラジオ・歌舞伎町(?)など、様々なメディアで活躍中の男前すぎる姉御。特技は喧嘩。シングルマザー。新潟県出身。
マーキー
マーキー
マーキー◎某キー局勤務、TV番組&コンテンツ制作マン。朝シャン&昼シャン&当然、夜シャン!!三度の飯よりシャンパンを愛す、ちょいワルならぬ“ 極ワル”アラフォーギョーカイ人。東京・下町出身。ソウル・ミュージック好き。